大政奉還から150年の今年、坂本龍馬ら多くの偉人を輩出した土佐が、再び熱く動き出す。

【写真を見る】商店街にこたつを並べて宴会!?「土佐の『おきゃく』2017」

高知県では、3月に2大イベントが開幕。「志国高知 幕末維新博 〜時代は土佐の山間より〜」の第一幕と「土佐の『おきゃく』2017」が、3月4日(土)から始める。

今年は江戸幕府が政権を朝廷に返上した「大政奉還」から150年を迎え、来年2018年は 「明治維新」から150年の節目の年となる。幕末から明治維新にかけて、京や江戸から遠く離れた土佐の地にあって、坂本龍馬をはじめ、多くの偉人を輩出した高知県では、当時に思いを馳せ、彼らを育んだ時代につながる土佐の風土・文化・食・自然などを知ってもらうため、2年にわたって「志国高知 幕末維新博」を開催する。

3月4日(土)からの第一幕では、同日に「県立高知城歴史博物館」がオープンする。同博物館は、坂本龍馬の書状をはじめとする幕末・維新関連資料、土佐藩主山内家に伝えられた美術品など約6万7000点を収蔵。未公開の貴重な資料を展示するとともに、 博覧会のメイン会場として企画展などを展開していく。

3月4日(土)から4月17日(月)までは、「特集展 2017大政奉還150年 連続特集展示1」として、慶応3年(1867)4月に結成された海援隊の150周年を記念し、坂本龍馬の生涯と海援隊にゆかりの資料を展示する。

封筒に入ったまま見つかった暗殺の5日前に書かれた「坂本龍馬書簡」も一般初公開。初公開資料を含む龍馬直筆の書状や、彼をとりまく人物・時代にまつわる資料を通じ、幕末志士たちの熱気と息づかいを堪能できる。

また、3月4日(土)から3月12日(日)までは、「土佐の『おきゃく』2017」が高知市内全域で開催。今年で開催12回目を迎える、土佐の酒食文化を楽しめる早春の祭りとなっている。

2006年に「土佐の食文化、酒文化」をテーマとした「春の祭り」として、「夏のよさこい」に匹敵する「祭り」を目指してスタートした同イベント。土佐弁で「宴会」のことである「おきゃく」の名前通り、アーケードの下や公園などオープンな場所で大宴会が繰り広げられ、高知らしさが凝縮されている。

宴会にかかせない高知の酒食、歌や踊りはもちろん、アート、まんが、スポーツなど多彩なジャンルの約40ものイベントが、9日間で次々と実施。見知らぬ人とも自然に打ち解け合え、土佐人の飾らないあたたかさや、おもてなしの精神をたっぷりと体感できる。

節目の年を迎えた高知県の歴史や伝統、文化、生き様、気質を感じられる2大イベント。現代にも受け継がれる「いごっそう(土佐弁で「頑固で気骨のある男」)」の心に触れてみよう。【ウォーカープラス編集部/コタニ】