現在の中国高速鉄道の発展と日本の新幹線技術の導入は切っても切れない関係にあるという見方を持つ中国人は多いが、中国メディアの今日頭条が20日付で掲載した記事は、中国高速鉄道が発展を始める何十年も前に営業を開始した新幹線の特筆すべき点を読者に紹介している。

 記事は、東京-新大阪間の東海道新幹線は1964年に営業運転を開始したと説明し、「世界で初めてに営業運転を開始した高速鉄道システム」こそ新幹線だと称賛。また、当時は「夢の超特急という誉れ高い名で呼ばれていた」と紹介した。

 そして、新幹線の安定した運行は「すべて日本の成熟した高速鉄道技術によるものである」と絶賛。列車の発車間隔を5分にまで縮めることも可能であり、「大量輸送に適した世界屈指の高速鉄道システム」と指摘した。

 さらに記事は、新幹線には多重の安全システムが採用されていると紹介。列車運行を監視また遠隔制御するための中央制御システムが設置されていることに加えて、各線路には「ATC」と呼ばれる列車速度自動制御システムも備えられていると説明し、東日本大震災のときにも脱線して乗客が死亡するといった事故は起きなかったのも、こうした安全システムの賜物であると論じた。

 新幹線は1996年に時速443kmという速度を記録した。この日本記録は6両編成の995形試験電車「300X」と呼ばれる車両で、走行性能や安全性、快適性などの向上を図る目的のもと様々な技術を試験するために製造されたものだ。中国高速鉄道は日本のこうした努力や知恵が積み重ねられた技術を導入して完成したものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)