<アジアパシフィック・ダイヤモンドカップゴルフ 2日目◇23日◇茨木カンツリー倶楽部・西コース(7,320ヤード・パー70)>
時松隆光が“秒速で1億円稼ぐ男”じゃなくて、“1か月で1億円以上稼いだ男”としてゴルフ界に大きなトピックスをもたらしたのが7月のこと。
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上旬の下部ツアー「ジャパンクリエイトチャレンジin 福岡雷山」での優勝で180万円を手にすると、レギュラーツアー「ダンロップ・スリクソン福島オープン」を制し1,000万円を獲得。そして、その勢いのまま迎えた月末のツアー外競技「ネスレ日本プロゴルフマッチプレー選手権 レクサス杯」も制し、破格の優勝賞金1億円を手中にした。
しかし、あまりに強い輝きのあとには影の時間が訪れる。「ペアリングが良いところに入れてもらえる」と自身を取り巻く環境は少し変化したが、約1か月のオープンウィークを挟んで「RIZAP KBCオーガスタ」から前週の「ANAオープン」まで3試合連続で予選落ち。さらにその間には契約を結ぶナイキゴルフがクラブ事業から撤退を発表するなど、コース外でもショックを受ける出来事が重なった。
それでも、通帳に振り込まれた金額を目にするとあの夏の1か月を思いだす。税金が引かれて入るものの手にした大金は「車も(マッチプレー副賞はレクサス)いただいてしまったので、欲しいものがないんです」と使い道に迷うものの、“領収書をしっかりもらうように”という周囲からのアドバイスはしっかりと胸に刻んでいる。
ゴルフに目を向ければ、フジサンケイ、ANAと続いた洋芝での戦いで「ペラペラのライで打ち込むことができなかった」とショットの修正はまだ続いているが、得意のパッティングは難コースで力を発揮。チャンスをきっちりと沈めて久々の好位置で優勝した「ダンロップ・スリクソン福島オープン」以来の週末の戦いに駒を進めた。
同級生で仲の良い川村昌弘が勝った舞台ということもまた気持ちを強くさせる。「昌弘が勝ったコースで回らせてもらって、こんな難しいコースで勝ったんだなと。2人で優勝争いできればいいですね」。突如浴びたスポットライトから少し外れたところで、“時の人”は気持ちもひと段落。ここから再び確かな歩みで上り詰めていく。
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【ANAオープン編】