秋が深まり、ひんやりとした空気が強くなるに連れて恋しくなるのが、日本人の心のオアシスとも言える温泉だ。国内有数の温泉地がひしめく九州地方では2回目の「ふっこう割」クーポン配布が配布された。これから、各地の温泉街は賑わいを見せることだろう。

 温泉を楽しみにしているのは日本人だけではない。中国メディア・今日頭条は18日、「温泉に入ってこそ、正しい日本滞在」とする記事を掲載した。記事は、典型的な火山国である日本には温泉が無数に存在し、日本人の生活に不可欠なものとなっているとするとともに「日本にやって来る中国人観光客にとっても必須の体験項目の1つになっている」説明。そのうえで、訪れるべき日本の温泉地をベスト10形式で紹介した。

 まず、10位から6位の紹介だ。10位は城崎温泉(兵庫)、9位は指宿温泉(鹿児島)、8位は黒川温泉(熊本)、7位は道後温泉(愛媛)、6位は登別温泉(北海道)となっている。城崎温泉は志賀直哉をはじめとする文豪が相次いで訪れ、作品中で取り上げられているとした。指宿温泉は砂風呂を、黒川温泉は美しい田園風景を、道後温泉は「道後温泉本館」をはじめとする歴史的建造物を、登別温泉は11種類に及ぶ成分の異なる温泉を楽しめることができる点をポイントに挙げた。

 そしてベスト5は、5位から有馬温泉(兵庫)、別府八湯(大分)、下呂温泉(岐阜)、湯布院温泉(大分)の順となり、栄えある1位に輝いたのは群馬県の草津温泉だった。有馬温泉は日本最古とされる歴史と座敷文化が魅力であるとし、別府八湯では泥温泉をおススメしている。下呂温泉は東京から関西地方へ移動する際の中継点として寄れる利便性の良さ、湯布院温泉は金鱗湖の美しい景色、草津温泉は四季折々の景観と殺菌力の高い泉質をそれぞれ紹介した。

 日本を紹介する中国のメディア上では近ごろ、紅葉に関する情報が増えてきている。春のサクラほどではないものの、モミジをはじめとする赤や黄色の紅葉の美しさが大いに宣伝されている。紅葉が楽しめる温泉も、これからの時期に日本を訪れる中国人観光客が体験したいスポットの1つと言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)