(台北 27日 中央社)蔡英文総統は24日、台湾野球の発展を後押しするための「3本の矢」構想を発表した。

台北市の総統府で、野球のリトルリーグなどを制した代表選手らの表敬訪問を受けた際に述べたもの。

現在、台湾のプロ野球チーム数は4チームと、初の公式戦が行われた1990年当時と変わらないが、蔡総統は、6チームに増える可能性が十分にあると指摘。

また、野球が正式種目として復活する2020年の東京五輪に向け、企業のプロ野球参入の促進、2軍制度の健全化、関連施設の総点検・強化の「3本の矢」で球界全体を盛り上げたいと期待を示した。

台湾のプロ野球リーグ、「中華職業棒球大連盟」(CPBL)の朱康震秘書長(事務局長)は同日、蔡総統の発言を「歓迎する」とした上で、2軍の試合に対する補助金制度を再開するよう呼びかけた。

<台湾プロ野球> 1989年にCPBLの前身、「中華職業棒球連盟」が発足し、翌年3月には最初のレギュラーシーズンが始まった。元巨人の呂明賜が「味全ドラゴンズ」に加わった1992年、入場者数が1試合平均6878人と過去最高を記録。

1997年以降は、球団の乱立や八百長事件の続発などでファン離れが進み、一時期は存亡の危機に立たされていた。だが、2013年の第3回WBCで台湾の代表チームが初めて8強入りを果たしたのを追い風に、人気が回復しつつあり、昨年は入場者数が1試合平均5532人と3年連続で5000人を超えている。

(葉素萍/編集:羅友辰)