Gmailには、送信メールを取り消す機能が用意されている。メールの誤送信を防ぐには、非常に有効な機能だ。
では、ビジネスで活用されることの多いOutlookには、同様の機能はないのだろうか?
実は、「仕分けルール」という機能を使えば、似た機能を簡単に実現できるのだ。
タダでできる誤送信対策としては非常に有効なので、ぜひ活用してほしい。
●うっかりミスが大変なトラブルになりかねないメールの誤送信
メールの送信ミスは、誰でも経験したことがあるだろう。
・送信する相手を間違えた
・誤ったファイルを添付して送ってしまった
・内容に間違いや失礼のあるメールを送ってしまった
……等々。
また、メールの誤送信は、重大な事故につながることもある。
個人情報や会社の機密情報の含まれたメールを誤って送信し、それが原因で情報が漏洩してしまったら、もはや個人のミスではすまされない。
最悪の場合、企業の存続にも関わりかねない重大事故につながる可能性もあるのである。
そこで多くの企業では、リストに登録されている相手にしかメールを送信できなかったり、送信したメールを一定時間社内にとどめたりするなど、さまざまなメール誤送信対策を実施している。メール誤送信対策の専用製品もあるくらいだ。
ただ、お金をかけなくても、個人や小規模企業レベルでできる対策もある。
たとえばGmailには、
送信したメールを一定時間内であれば取り消せる「送信取り消し」という機能が用意されている。送信後、最大30秒以内なら、送信を取り消すことができるのだ。
実は、同様のことは、Outlookでもできる。
ただし、標準機能としては用意されていない。自分で「仕分けルール」を作る必要がある。以下では、その手順を紹介しよう。
●Outlookのメールを1分後に送信するようにする
ここでは、Outlook 2016を使って、メール操作を実行したあと、1分以内にメールを取り消せるようにする方法を説明する。
具体的には、新しい「仕分けルール」を作り、通常の送信手続きをしたメールを、1分間、「送信トレイ」にとどめるようにするのだ。
1分が経過すると送信が実行されるので、1分以内であれば、「送信トレイ」にとどまっているメールを削除することで、送信を取り消せるという仕組みだ。
[ファイル]タブの[情報]を選択したら、[仕分けルールと通知]ボタンをクリックする。
[新しい仕分けルール]をクリックする。
[送信メッセージにルールを適用する]を選択して[次へ]ボタンをクリックする。
ここでは、何もチェックしないで[次へ]ボタンをクリックする。
このメッセージが表示されたら[はい]ボタンをクリックする。
[ステップ1]で[指定した時間 分後に配信する]をチェックしたら、[ステップ2]で[指定した時間]をクリックする。
時間を指定するウィンドウが開くので、「1分後」を指定して[OK]ボタンをクリックする。なお、必要であれば、1分より長い時間を指定してもいい。ただし、「30秒」などの1分未満の時間は指定できないようだ。
[ステップ2]に「1分後に配信する」と表示されたら、[次へ]ボタンをクリックする。
[ステップ1]にルールの名前を入力したら、[ステップ2]で[この仕分けルールを有効にする]をチェックして[完了]ボタンをクリックする。
作成したルールがチェックされていることを確認して[OK]ボタンをクリックする。
以上でルールの作成は完了だ。
あとは、通常の操作でメールを作成して送信する。すると、次のように、メールは「送信トレイ」に1分間だけとどまり、1分が経過すると送信される(送信されると「送信済みアイテム」に移動する)。
送信したメールは、「送信トレイ」に移動し、1分間だけ、ここにとどまる。1分が経過すると送信される。
したがって、もしも、メールの送信先を間違ったり、誤った内容のメールを送信したりした場合は、1分以内に「送信トレイ」にとどまっているメールを削除すれば、送信を取り消すことが可能だ。
タダでできる誤送信対策としては非常に有効なので、ぜひ活用してほしい。
井上健語(フリーランスライター)
わくわくメール
ITトピックス
ITランキング
- 1
YouTube Premiumにお金を払ったのに広告が表示されてしまうケースが発生している画像あり
- 2
高精度翻訳サービスのDeepLがリアルタイム音声翻訳機能「DeepL Voice」を発表画像あり
- 3
FacebookとInstagramに「スキップできない広告」が登場画像あり
- 4
エイプリルフールに便乗しているサイトまとめ2023年版画像あり
- 5
「ChatGPTを使った学生向け文章作成のガイド」をOpenAIが公式に作成画像あり
- 6
「MetaによるInstagramとWhatsAppの買収はライバルつぶし」とFTCがMetaを訴えた訴訟の進行を連邦地裁が承認画像あり
- 7
部分的にモザイクがかかったグラフィック画像あり
- 8
ドナルド・トランプ氏の大統領当選を的中させた「Polymarket」のCEOの自宅をFBIが家宅捜索しスマートフォンなどの電子機器を押収、ユーザーからの賭け金を受け取って違法な市場操作を行った疑い画像あり
- 9
衣装のアイデアを練る時にお役立ちなファッション・パーツ・装飾をイラスト付で解説した「イラストファッション・アパレル用語図鑑」画像あり
- 10
ChatGPTの登場で宿題お助けサービスが大ピンチ画像あり