さらに5奪三振で試合終了時には割合が21:1に、指揮官も「想像を超えている」

 29日(日本時間30日)に敵地でのメッツ戦で今季11度目の先発マウンドに上がったドジャースのエース左腕クレイトン・カーショー投手が、早くもシーズン100奪三振に到達した。ESPN電子版が伝えている。

 この日、勝敗こそつかなかったが、7回2/3を投げて4安打10奪三振無四球2失点(自責2)だった左腕は、3回1死からメッツ先発コロンを見逃し三振とし、今季100奪三振を記録。さらに5つの三振を奪って、降板時には86回2/3で105奪三振とした。

 昨シーズンに自己最多となる301奪三振という数字を打ち立てたが、100個目の三振を奪ったのは、シーズン12度目の先発だった6月6日カージナルス戦でのこと。今季はそれを上回るペースになっている。

 さらに、驚くべき数字がある。100奪三振を記録する一方で、与えた四球数はわずかに5。記事によれば、2010年にクリフ・リー(マリナーズ→レンジャーズ)が成し遂げた100奪三振で7四球という記録を上回り、近代野球では初の快挙となった。

 今季100奪三振時点での奪三振数と四球の割合は20:1。試合終了時点では21:1となった。昨季はおよそ5:1だっただけに、飛躍的に向上している。

女房役も絶賛、「ストライクゾーンを積極的に攻める姿勢が表れている」

 試合後にこのデータを聞いたロバーツ監督は「そんなスタッツなんか知らなかった。普通、三振数と四球数が2:1でも、かなりいい数字だって言われるのに、20:1なんて想像の範疇を超えている」と驚愕。捕手を務めるA・J・エリスも「それはまたとんでもない数字だな。ストライクゾーンを積極的に攻める姿勢が表れていることは間違いない。打者からアウトを奪っていることを示す数字でもある。そして、彼がどんな選手であるかを物語る数字だ」と、どんな相手にも挑んでかかる左腕のスタイルを指摘した。

 記事では「カーショー自身は、チームの勝利が優先で、個人の成績にはあまり関心がないようだ」と記しており、本人が「四球を与えるより打たれた方がいい。今日は3ボールまでいくこともあったが、ストライクゾーンの外の球を振らせることができたのでよかった。とても運がよかった」と話したことも伝えている。

 今季はこれで7勝1敗、防御率1.56の好成績を収めているカーショーだが、5月に先発した6試合では5勝無敗、防御率0.91と驚異的な数字。さらに、先発した11試合はすべて7イニング以上を投げている。

 メジャー最強とも称される左腕が、今季終了時にどんな数字を打ち立てるのか、楽しみだ。