世界の人びとが国や民族の違いを超えて共有するものは数多くあるが、母親は特別な存在であるという点でその1つと言えるかもしれない。中国メディアの捜狐は20日付の記事で日本の伝統的な理想の母親像を紹介しており、さまざまな方法で家族に対する献身的な愛を表す母親像について詳しく説明している。

 記事が紹介している日本の伝統的な理想の母親の生活は、「家族のなかで一番早く起きて朝ごはんの支度をし、夫に食事をさせて出勤を見送り、子どもたちを起こして食事をさせ、小さな子どもを幼稚園に送った後、家の掃除や洗濯に取りかかる」という日課で始まるというものだ。女性の社会進出も進んでいることから、近年の日本での一般的な母親像とは違う点もあるかもしれないが、朝早くから家族に献身的に愛を示すこうした姿に対し、記事は心からの敬意を示している。

 さらに記事は「日本人の家が清潔なのは有名」と紹介し、清潔さの真の原因は「母親たちが見えないところで掃除しているからだ」と指摘。日本人の有名な長所が実は母親たちの努力に依存しているという見方を示した。

 午後は「洗濯物を取り込みそれを分類してたたみ、夫のワイシャツにアイロンをかけた後、夕食の材料を買いに出かける」と記事は紹介。そのついでに「幼稚園の子どもを迎えに行き、夕食を作って子どもたちに食べさせ」、また夜遅く帰宅する夫に酒とつまみを供す。そして夫が感謝の気持ちから差し出す酒に母親は「一日の満足感を味わう」と記事は説明、家族の幸せから満足感を感じる日本の理想の母親像を高く評価した。

 記事はこうした内容を取り上げることにより、日本の母親たちの家族に対する献身的な愛に心からの敬意を示している。こうした日本の伝統的な理想の母親像における生活スタイルは現在大きく変化しているが、しかし生活スタイルが変化しても、母親が家族に対して示す献身的な愛そのものは今も昔も変わらない。

 人によって程度は異なるが、母親を深く愛する中国人は多い。家などの非常に高価なものをプレゼントする人もいるほどで、献身的な母親を大切に思う中国人にとって、国は違っても日本の伝統的な理想の母親像に共感するのは至極自然なことと言えるのだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)