旅行を終えて、土産物店へ。お土産を配るうえで、大切なのは商品選びだ。配りやすい銘菓なら喜ばれるが――そもそも、ここって、なにが名物なの?

Jタウン研究所は、「『銘菓』が思い浮かばない都道府県といえば?」をテーマにアンケート調査を行った(総投票数1884票、2015年11月12日〜16年2月2日)。はたして、その結果は――。

「思い浮かぶ」1位は、長崎&愛媛


不名誉な1位を獲得したのは「埼玉県」(9.93%)。いわずと知れた「草加せんべい」や、ゼリー菓子の「彩果の宝石」、棟方志功のイラストと「うまい、うますぎる」のテレビCMでおなじみ「十万石まんじゅう」などが名物だが、あまり銘菓のイメージが強い土地ではないようだ。

十万石まんじゅう(Toru Miwaさん撮影、flickrより)

続く2位は、茨城県(6.32%)。納豆や水戸黄門、最近では「ガールズ&パンツァー」のご当地であるが、銘菓となるとピンとこない。県庁所在地の水戸には、「吉原殿中」や「水戸の梅」などがあるが、全国的な知名度は低かった。以降は滋賀県(5.1%)、島根県(4.94%)、栃木県(4.83%)と続く。


吉原殿中(katorisiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

反対にランク下位、つまり「銘菓が思い浮かぶ」地域はどこか。同率46位の最下位には、長崎県と愛媛県(0.05%)が入った。長崎は「カステラ」のイメージが強く、愛媛は「一六タルト」が有名だ。ブービーの45位は「萩の月」の宮城県(0.16%)。ふわふわ食感を制する者が、銘菓イメージを制する、といっても過言ではなさそうだ。

萩の月(ka2nさん撮影、flickrより)

「地元に銘菓ない」秋田県は6割超!

都道府県別の投票結果を見ると、「地元に銘菓がない」と評する人々は、各地に点在している。その割合が最も高いのは、秋田県の66.67%。山形県、鳥取県(いずれも50%)、長野県(46.67%)、滋賀県(45.45%)、徳島県(40%)といった地域が、高い数値を記録した。

ちなみに秋田には、地元出身の壇蜜さんが「はなまるマーケット」で紹介したという「さなづら」や、異国情緒あふれるテレビCMの「金萬(きんまん)」といった銘菓がある。もっと胸を張ってもよさそうだが――秋田の皆さん、いかがだろうか?

「もらってうれしい」ランキングとの関係は?

Jタウン研究所が2015年9月に発表した、「もらってうれしい『ご当地銘菓』」の調査結果と見比べてみよう。全国11の銘菓で、一番人気は宮城県(45位)の「萩の月」。北海道(43位)の「白い恋人」、三重県(36位)の「赤福」、山梨県(38位)の信玄餅と続く。

赤福餅(bryansjsさん撮影、flickrより)

また「(生)八つ橋」の京都府(43位タイ)や、「もみじ饅頭」の広島県(41位)、「うなぎパイ」の静岡県(38位タイ)といった、人気銘菓のある地域が「思い浮かばない」下位にランクイン。一定の関係性が読み取れた。