ヤフオクなどオークションサイトは、これまで個人での売買の中心だった。
ところが、ここ最近は、オークションサイトより、メルカリをはじめとした「フリマアプリ」に人気が移ってきている。

しかし、人気急上昇の「フリマアプリ」には、「便利」と「危険」が同時に口をあけているようだ。

●「フリマアプリ」の利点は手軽さ
オークションサイトとフリマアプリは、個人間の売買という意味では、ほぼ同じ用途のサービスだ。
それでは何が違うのだろうか。
・オークションのように競り落としがない、競売で負けて「購入できない」という心配がない
・手数料は売上金額の一部が適用されるので、手数料を用意する必要がない
・出品するのも購入するのもスマホだけで完結できる パソコン不要で利用できる
・決済は運営会社が仲介するので「振り込まれない」などのお金のトラブルがない

このように、個人売買に不慣れな人でも手軽に「出品」や「購入」ができるシステムがあるので使いやすく、手軽に参加できる。
オークションサイトのように、他の人と競わなくていいうえ、欲しいものを安価に購入できるのは、大変魅力的だ。

そのため、フリマアプリを利用する人は、年々、増加傾向にある。

●手軽ながらも注意点も
しかし、フリマアプリでは、「プロ」の販売業者ではなく、素人である一般の人が売買にかかわるため、やはりトラブルもあるようだ。
例えば、
・品物が届かない
・新品とうたっているのに中古品だった
・届いた品物がそもそも違う
・送料無料なのに着払いできた

など、オークションサイトで発生しているトラブルは、フリマアプリでも多いようだ。

●トラブルを未然に防ぐには?
個人売買にきわめて近い「フリマアプリ」だが、トラブルを未然に防ぐ方法はある。
・取引する前に相手の評価をチェックする → 評価が良い人とだけ取引する
・品物が届く前に「受取通知」や「評価」をしない → 先に受取通知してしまうと、取引が完了してしまう危険性がある
・内容物をしっかり確認してから「受取通知」する → 購入した条件のものなのか目で確認(検品)する
・目的と違うものが届いたら送り返す → 面倒でも送り返すことで「受け取らない」意志を示す
・着払いや代引きだった場合は「受取拒否」 → 事前の条件と合わない場合には、そもそも「受け取らない」
これらの項目をしっかり守ることで、フリマアプリでのトラブルを未然に回避し、面倒なトラブルに発展する確率をぐっと減らせるだろう。

また、いくらはフリマアプリが流行っているからといって、フリマアプリやオークションサイトが合わなかったり、使いにくかったりする場合は、「利用しない」という選択肢もあることを忘れてはいけない。
流行しているからという理由だけでなんとなく使うには、お店で買うよりもリスクが高いからだ。

使えば便利で安価で気にいった品物が手に入る「フリマアプリ」と賢く付き合って、トラブルなしの取引をしてほしい。


布施 繁樹