涼しくなってきて、“食欲の秋”真っ盛り。ラーメンだって、おいしいお肉がたっぷり乗ったものを食べたい! そんな女子のために、ラーメン評論家の本谷亜紀さんに“肉食系ラーメン”がいただける、都内のおすすめ3軒セレクトしてもらった。

「こだわりのお肉を乗せている、個性的でおいしい店を選びました」と本谷さん。オリジナリティあふれる肉ラーメンをがっつりと味わって。
◆甘辛い味が癖になりそうな「肉玉そば おとど 亀有店」(亀有)


“日本一ごはんが進むラーメン”をテーマにした「肉玉そば おとど」は、北松戸に本店を持つ店で、ボリュームたっぷりの「肉玉そば」が名物。注文が入ってから鉄板で焼き上げる豚肉と生卵を合わせたこちらは、甘辛い味がクセになりそう。

特におすすめは、亀有店限定の「極・味噌肉玉そば」(920円)。鶏、豚、牛の3種類の肉からとった動物系のスープに、まろやかな信州味噌とキレのある北海道産味噌をブレンドしたタレ。少し粘り気のある濃厚さが、ご飯との相性をさらに良くしている。希少な北海道産小麦粉「春よ来い」を使った自家製の中太縮れ麺の、ムッチリとした歯ごたえも味わいのポイントに。

「九条ネギやブランド卵など、食材にこだわっていて、利益が心配になってしまうくらい。コシヒカリのお米がお代わり自由なのも嬉しいですね」

◆骨付き鶏モモ肉がインパクト大な「鶏王けいすけ 秋葉原店」


フレンチで12年、和食で5年の修業経験を持つ竹田敬介氏は、創作性に富んだラーメンを発表し続けるラーメン界の革命児。「鶏王けいすけ 秋葉原店」は、そんな彼の8業態目の店で、鶏ラーメンの専門店。壁には墨で描かれた鶏のイラストが迫力満点。

こちらの目玉は、鶏白湯スープと骨付きの鶏モモ肉を組み合わせた「鶏王らーめん」(820円)。インパクトのあるビジュアルには、思わずテンションが上がってしまうはず。オーブンで皮目をパリっと仕上げた鶏モモ肉は、お箸でほぐれるほどふっくら柔らかい。

「シンガポール店のメニューを逆輸入した1品で、味も見た目も楽しいラーメンです。8時間煮込んだスープは、トロリとした食感で、柔らかな余韻を残す味。麺は細麺でのどごし滑らかなので、トッピングにボリュームがあってもスルッと食べられます」


◆洋風テイストのグリルチャーシュー「麺屋ふぅふぅ亭」


「麺屋ふぅふぅ亭」は、ラーメン店が少ない神楽坂周辺で7年続く大人気店。米国・ロサンゼルスのフランス料理店で修業した経歴を持つ店主は、“フランス料理のおいしさをラーメンに”をテーマにした洋風スープが特徴的。

こちらで食べるべきは、トッピング全部のせの豪華メニュー「ふぅふぅ亭スペシャル」(990円)。ひと際目を引くグリルチャーシューは、ひと口食べるとその深い味わいにうっとりしてしまうはず。オイスターソース、赤ワイン、蜂蜜などに醤油を合わせた秘伝ダレが、奥深い味を楽しませてくれる。もちろん卵のとろーりとした半熟感、ふわふわととろけるような海老ワンタンなどほかの具にも抜かりがない。「塩」と「醤油」の2種類があるけれど、おすすめは「塩」。玉ねぎなどの香味野菜やフェンネルが香るスープの繊細な味を堪能して。

「うまみを逃さないように煮てからグリルした豚肉は、どこまでもジューシーで、一食の価値ありです。店内はおしゃれな内装で、テーブル席中心。女性客が多いので、ひとりラーメン初心者でも安心です」