「魔が差した」などという言葉は一切通用しないのが窃盗という犯罪。米国有数の文武両道大学として知られるカリフォルニア州のUCLAで、このほどフットボール部のスター選手が窃盗容疑で逮捕されたことを複数のメディアが報じている。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学のキャンパス内で窃盗を働いたとして逮捕されたのは、同大学のフットボールチーム“UCLA Bruins”でディフェンスバックを務めていたスター選手のイスマエル・アダムス(21)。ここ2シーズンの26試合すべてに先発出場し、パスインターセプトからのタッチダウンは学内歴代記録に並ぶ数であるほか、アリゾナ州立大学との一戦では100ヤードのキックオフリターンでタッチダウンを成功させ、観衆は大興奮。現在チームの公式ウェブサイトで彼の名は“Roster(登録名簿)”のトップで紹介されている。

そんなアダムスは先月30日未明、タクシー配車サービス「Uber」の運転手から携帯電話を奪って使用した疑いでキャンパスポリスに身柄を拘束され、ロサンゼルス郡保安官事務所に引き渡されていた。アダムスが将来を有望視される花形選手であったせいか、UCLA側が事件について公表したのは先月31日の午後とかなり遅いが、コーチであるジム・モーラ氏はアダムスの活動の無期限停止を言い渡している。

なお、父のステフォン・アダムス氏は1980年代にLAレイダーズやマイアミ・ドルフィンズで活躍した元NFL選手。息子イスマエルは、サラブレッド選手と呼ばれながら父親の顔に泥を塗ってしまった次第だ。さらに保釈保証金10万ドル(約1200万円)が支払われたことで身柄は間もなく保釈となり、その財力には市民から「携帯電話など父親にいくらでも買ってもらえただろうに」との皮肉の声があがっている。

※ 画像はuclabruins.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)