東アジアカップというテストの場を経て、生き残った選手は誰でしょうか。

まず名前を挙げるとしたら武藤雄樹であることは、みんなの意見が一致するところでしょう。ゴールというわかりやすい形で結果を出したことで、印象づけました。

遠藤航も合格点かもしれません。ボランチではなく、右SBで先発して初戦でアシストを決めたというのは評価すべき点です。右SBは負傷中の内田篤人が別格としても、酒井宏樹や酒井高徳に結果が出ていない今、遠藤は2番手まで順位を上げられるかもしれません。

槙野智章は、韓国戦と中国戦で相手の長身FWに仕事をさせなかった点が評価されたと思います。粘り強い、槙野らしい仕事ぶりでした。雰囲気を盛り上げられる性格も代表チームには欠かせないでしょう。ただし、CBにしろSBにしろレベルを上げないと、控えで終わってしまうかもしれません。

森重真人にはもっと期待していました。森重のリーダーシップはこんなものではないはずです。今のままなら「吉田麻也と組んでバランスが取れる選手」ということになってしまいます。それ以上の力は持っているはずです。

もっとできるはずというのは、柴崎岳も一緒でした。トップ下というポジションで出場したのなら、期待されているのはラストパスではなくてゴールのはず。負傷明けの影響が出たのかもしれません。

名前を搾り出してこの5人です。ただ、今回はあくまで東アジアカップ。9月に再開される、ワールドカップ予選ではもっと上のパフォーマンスが見せてもらえるものだと期待しています。

それから最後に1つだけ。僕は今回の結果に関して、ハリルホジッチ監督が言うのは「今回の成績は私が悪かった」という一言だけにしておけば、もっと株が上がったと思います。そういう日本人の心理について、誰か助言したほうがいいのではないでしょうか――。

(今週のこぼれ話)
福島、鶴岡、徳島、鹿児島、仙台、大阪、前橋、シンガポール、新潟、福岡とこの1カ月の間に様々な場所にお伺いさせていただいてます。

みなさんに歓迎していただき感激しています。本当にありがとうございます。みなさん、また会いましょう! みんなに会えて楽しかったよ〜!!