画面サイズが大きくなったiPhone 6とiPhone 6 Plus。大きさだけでなく、前機種よりも薄くなった点も大きな変化だ。薄くなった分、本体が降り曲がったなんてニュースも海外で報道されたほどだ。最近のスマホの特徴は大型化と薄型化だ。iPhone 6も、こうしたトレンドをうまく取り入れている。
だが、世界は広い。iPhone 以上に薄いスマホが続々と登場しているのだ。

●iPhone 6より薄い!なんと4.85ミリの世界最薄スマホは性能もトップクラス
オッポ(OPPO)社が10月末に発表した新製品『OPPO R5』は、なんと5ミリを切る4.85ミリ。iPhone 6より3割も薄いスマホなのである。

これほど薄いスマホだと一番心配になるのが強度だ。
OPPO R5は、アルミ合金製のフレームを採用することで高い剛性を確保している。さらに金属フレームと特殊な樹脂プレートを組み合わせている。この独自の内部構造により、ゲームやストリーミング動画視聴での熱も外部に放出できるように設計もされている。


iPhone 6より3割も薄いOPPO R5。厚さはわずか4.85ミリだ


しかもOPPO R5は、本体の性能も非常に高い。画面サイズは5.2インチ、解像度は1920x1080ピクセルとソニーモバイルの『Xperia Z3』と変わらない。メインカメラも1300万画素、そしてフロントカメラは500万画素と他社のハイスペックスマホと比べても、そん色無い高画質だ。

OPPO R5の登場以前に、世界一の薄さ5.15ミリを誇っていたジオニー社『Elife S5』は4.8インチとiPhone 6とほぼ同じサイズだったが、解像度は1280x720ピクセル、カメラは800万画素だった。OPPO R5は、薄さとスペック、どちらの点でも世界最高位に位置するスマホなのだ。

●薄さ競争が激化するスマホの薄型化のメリット
では各社がしのぎを削るスマホの薄型化だが、そのメリットはどこにあるのだろうか?
世界一という栄誉を受ければ技術力の高さをアピールすることが可能になり、ほかの製品の売り上げアップにもつながる。オッポもジオニーもまだマーケットはアジアが中心だが、今後、欧米先進国を含め全世界へ拡販する際には最薄スマホは大きな武器になるだろう。


性能もハイエンドと呼べる高さで先進国でも十分売れる製品だ


もちろん利用者にも薄型スマホはメリットがある。スーツの内ポケットはもちろんのこと、シャツのポケットに入れてもポケットが膨らむことがない。またポーチに入れるにしても場所も取らないし、手帳に挟んで持ち運ぶことも可能だ。さらにカバーを付けても厚みは他社スマホと変わらないため、カバー選びもより楽しくなりそうだ。


薄型化の先は”曲がるスマホ"の時代が来るか


さて今後だが。今以上に薄型のスマホが登場する可能性はあるのだろうか?
本体の強度を考えると、今の薄さが限界かもしれない。
だが、今以上に薄型スマホの強度を上げることが難しくても、多少曲げても折れないスマホは技術的に可能で、
すでに曲げることのできるディスプレイを採用したLG『G Flex』が発売されている。

いずれは紙の手帳のように薄く、紙のように曲がるスマホが出てくるかもしれない。
各社の薄型スマホの開発合戦はこれからも目が離せないだろう。


山根康宏