中国を訪れたことのある人は、中国国内には物乞いが数多くいることを知っているはずだ。大使館や領事館など、外国人が多く集まる場所では物乞いの数が多い。過去に比べれば物乞いをする人の数は減少傾向にあるようにも見えるが、それでも日本から見れば圧倒的に多いと言っても差し支えないだろう。

 日本は失敗するとやり直しが難しい社会だと言われており、ホームレスの人も数多く存在する。厚生労働省の調査によれば、2015年1月時点における日本全国のホームレスの人の数は6541人だったが、中国メディアの今日頭条はこのほど、日本にもホームレスの人は多いとする一方、「それでも日本には物乞いをする人がいない」と驚きを示した。

 記事はまず、日本は世界でも有数の経済大国であると指摘、さらには中国よりも手厚い福祉制度が存在することを指摘する一方で、「それでもホームレスの人は存在する」と主張。さらに、日本では生活保護などを受ける資格があっても受給しない人もいることを指摘、「日本人は不思議だ」としたうえで、日本では帰る家のない人でも物乞いはしないと指摘した。

 さらに、中国では一般的に見られる物乞いに対し、日本人が物乞いしない理由として、「日本人の思想と関係している」と主張。「働かざる者食うべからず」という言葉のとおり、日本人は働かずして得ることを蔑む傾向にあるとし、日本人は非常に独立心が強く、他人に依存して生きることを嫌うと主張し、そのため日本には物乞いがいないのだと考察している。

 中国では障がいのある人が物乞いをしているケースが多いが、闇組織によって物乞いをさせられているという人もいるとされる。闇組織は地方で誘拐した人の手足などを切断し、逃げられないようにしたうえで物乞いをさせているという。日本では到底信じられないことだが、中国では実際に存在した事件だ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)