山崎賢人、菅田将暉…先輩俳優との共演で受けた衝撃



――それから約6年。若手俳優の登竜門と言われる仮面ライダーを経て、昼ドラでは史上最年少の主演。舞台でも着実にキャリアを積んでいます。ここまでの道のりをご自身でどう捉えてますか?

中2で福岡から上京したんですが、最初のころはフワッとした気持ちでやってましたね。「何が何でも俳優として成功を!」みたいな強い思いがあったわけでもなく、やっぱり子どもなので、他にもやりたいこともあったし…。

――そこから気持ちの変化が生まれたきっかけは?

いろんな役と出会うにつれて、少しずつ自分なりにこの世界でやってみたいことや目標も芽生えてきました。そんな中で、2013年に『35歳の高校生』(日本テレビ系)というドラマに出演させていただいたんです。



――現在、大ブレイク中の山崎賢人さん、菅田将暉さん、野村周平さんらと共演されましたね。

同級生の役なんですけど、菅田さんたちは実際は僕よりも少し年上なんです。当時の僕にとって、この2〜3歳差は大きく感じて、みなさんすごく大人に見えました。「こんな人たちがいるんだ!」と衝撃を受けましたね。

――彼らの存在が大きな刺激になったんですね。

そのとき、僕は本当はまだこの人たちと一緒にやれるレベルじゃないんだって痛感しました。そこから「もっと頑張ろう!」って思うようになりましたね。

――そこからここまで、ご自身で成長は感じてらっしゃいますか?

昔の作品を振り返ったとき、「いまだったらもっとうまくできるんじゃないか?」と思えるということは、曲がりなりにも成長しているのかもしれないですね。

――精神的にもタフになり、仕事に対する意識もかなり変化してきたのでは?

高校を卒業して、学生ではなく社会人になって仕事をしているというのは、やはり、中1のころとは違いますね。いまは、役者という仕事が楽しいです。役を演じながらいろんな人と会話を交わすというのが面白いなと感じています。



――作品ごとに新たな挑戦がありますね。昨年のドラマ『表参道高校合唱部』(TBS)では歌を、3月から放送のドラマ『東野圭吾 カッコウの卵は誰のもの』(WOWOW)ではクロスカントリースキーに挑戦していると伺いました。

まさか自分がクロスカントリーをやる日が来るとは…。毎回、油断できないですね(笑)。前回、あれができたからこれは楽にできるなんてことは一切ないですから。

――そうした挑戦も楽しいですか?

つらいです(笑)。でも、すごいことだなと思いますね。さすがにこれはできないだろうってことを3か月後にはカメラの前で平気でやってたりするわけですからね。デビュー時に感じた「俳優ってこんなに何でもやらないといけないの?」という気持ちはいまもまったく変わらないです(笑)。

恋愛成分は低め…? でも結婚願望は「すごく強い!」



――ハードな日々が続いているかと思いますが、お休みの日はどんなふうに過ごされるんですか?

基本、家でずっと漫画を読んでますね(笑)。

――外出はせず?

全然、出ないです。あ、でも最近は、以前よりも食べることに興味がわいてきましたね。食べる喜びを知って、少しは家から出るようになりました。

――基本、外食ですか? 自炊されることは…?

たまに…これも以前よりはするようになりました(笑)。こないだ、自分でハンバーグを作ったんですよ。おいしかったです!



――漫画はどんな作品を読まれるんですか?

漫画に関してはホント、何でも読みます! 少年漫画、少女漫画、青年漫画…何でも。一番好きなのは『ボールルームへようこそ』かなぁ?

――少女漫画も読まれるんですね。

『日々蝶々』とか好きですね。若干の恋愛要素のある作品への出演が続いた時期に、監督に「ただ見てるだけのシーンなのに、何か考えているように見えて怪しい」と指摘されたんです(苦笑)。「これはいかん!」と思って、もっと自分の中の恋愛成分を高めようと思い、どうしたらいいか? と考えた末に少女漫画を読むようになったんです。



――恋愛成分を高めるために少女漫画を読む19歳…(笑)。高杉さん自身の恋愛観についても教えてください!

僕がそこまでハジけるタイプではないので、逆に明るくてよく笑う女性と一緒にいられたらいいですね。あとは…何かありますっけ?(笑)

――その様子からすると、そこまで恋愛願望自体、強くないのかな? という感じもしますが…

でも、小さいころから子どもが大好きで結婚願望はすごく強いんですよ。以前は幼稚園の先生になるのが夢だったくらい、子どもが好きなので。

――恋愛プロセスをすっ飛ばして、いきなり結婚願望ですか?(笑)

そうですよね…いま、自分で発言しといてびっくりしてます(笑)。

「戦争ものの作品に出たい」――その理由は?



――憧れの俳優さんはいらっしゃいますか?

松山ケンイチさんです。『デスノート』を見て、それからほかの作品も探して見たんですが、作品ごとに別人にしか見えない! 大河ドラマ『平清盛』(NHK)でもお会いしたんですけど、老人にまでなり切っていて驚きました。僕もあんなふうになれたらと思います。

――今後、やってみたい役柄や出演してみたい作品のジャンルは?

戦争ものの作品に出てみたいですね。最初は、単に坊主頭にしてみたいっていう不純な動機からだったんですけど(苦笑)。

――坊主にしたいんですか!?

髪をあまり短くしたことがないので、一度してみたいんです。それで戦争ものだな、いろいろ勉強しなくちゃ…と思っていろんな作品を見るようになったんですが、やはり、時代が違うので現代とはまったく違う感覚や価値観で人々が生きているんですよね。それを目の当たりにしてこの世界に入ってみたいと強く思うようになりました。

――最後にこれからの20代、さらにその先に向けての目標や夢を教えてください。

いろんな役を演じたいのはもちろんですが、一度お会いした方とまた作品をご一緒できるようになりたいです。「この役は高杉真宙じゃなきゃダメだ」と言われるような俳優になりたいです。



【プロフィール】
高杉真宙(たかすぎ・まひろ)/福岡県出身。A型。2009年、舞台『エブリ リトル シング'f09』で俳優デビュー。2013年放送の『仮面ライダー鎧武/ガイム』では仮面ライダー龍玄を演じ注目を集める。2015年には『明日もきっと、おいしいご飯〜銀のスプーン〜』では昼ドラ史上最年少の主演を務め、『TRUMP』では舞台初主演(※早乙女友貴とのW主演)。2016年、満を持して『闇狩人』で舞台単独初主演を果たす。3月から放送のWOWOW連続ドラマW『カッコウの卵は誰のもの』にも出演する。
【ブログ】http://lineblog.me/takasugimahiro/
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■舞台『闇狩人』■
日時:5月13日(金)より22日(日)まで
場所:天王洲 銀河劇場
http://yamikariudo.jp/

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