【門倉貴史の眼光紙背】第5回:日本は人身売買大国の汚名を返上できるか?
2007年10月31日11時00分 / 提供:眼光紙背
JR山手線の新大久保駅の駅裏などには夜遅くにタイ人やコロンビア人の売春婦が出没する。六本木や新宿の路地裏でも、シャラポア並みの東欧系金髪八頭身美人が声をかけてくる。
このように、近年、外国人売春婦の活動が目立ってきた。売春の相場は交渉次第だが、1万5千円から3万円程度(ホテル代は別)だ。アジア系は1万円台の価格帯が多く、金髪系になると3万円近くの価格帯が多くなる。
筆者の推計によると、外国人女性による売春のマーケットサイズは、90年代以降拡大傾向にあり、90年の89.0億円から2005年には226.7億円へと膨らんだ。
外国人売春婦たちは、短期滞在・興行等の在留資格で偽って入国し、そのまま国内にとどまって仕事(=売春)に専念している。その一部は、ジャパニーズ・エンを稼ぐために自ら進んでこうした仕事に手を染めているが、なかには現地のブローカーや国内の受け入れブローカーの口車に乗せられて無理矢理連れてこられて、風俗店などに売り渡されてしまう者もいる。いわゆるトラフィッキング(人身売買)の被害にあっているのだ。
彼女たちは、ブローカーや風俗店の経営者などに不法入国の費用などの名目で数百万円に上る借金を負わされたうえ、逃亡できないようパスポートを取り上げられ、スナックや売春宿での身売りを強要される。また給料から借金を天引きされたり、暴力を受けるなど、ひどい仕打ちを受けていたりもする。
これまで日本に人身売買を取り締まる法律がなかったことが、人身売買の横行を招く結果になったといえる。2004年6月には、世界の人身売買を監視する米国の国務省が、日本が外国人の人身売買の温床になっているとして「監視対象国」に指定した。これは人身売買の法整備が最低レベルにも達していないという判断によるものだ。主要国のなかで、「監視対象国」に指定されたのは、ロシアと日本だけである。
日本が人身売買の温床になっているとの国際的な批判が強まるなか、近年では、人身売買に対する規制強化の動きが出てくるようになった。
たとえば、2005年7月には、人身売買に罰則を科した「人身売買罪」が施行された。この法律では、人を買い受けた場合、3ヶ月以上5年以下の懲役となる。営利・わいせつ目的で買い受けた場合には、刑が一段と重くなり、1年以上10年以下の懲役となる。また、人を売り渡した場合には、その目的に関わらず、1年以上10年以下の懲役が科される。
さらに、2006年5月からは、外国人の人身売買を防ぐことなどを目的として、改正風俗営業法が施行された。この法律では、風俗店が外国人を雇う際、パスポートなどによって日本で働く資格があるかどうかを確認することが義務付けられる。違反した場合には、100万円以下の罰金が科される。また、人身売買罪で有罪判決を受けた場合には、刑を受けた後、5年間は風俗店を経営することができなくなる。
これらの新法が施行されてから、人身売買の摘発が相次いでいる。2007年10月には、長野県で人身売買組織が摘発された。この組織は長野県の風俗店などに多数の外国人女性を売り渡し、数千万円以上の利益を稼ぎ出していたとされる。タイ人女性などが被害にあっていたという。また、2007年7月には、外国人女性の人身売買ではなく、日本人女性の人身売買が摘発されている。この事件では、栃木県の風俗店で働いていた日本人女性が別の風俗店に売り渡されていた。風俗店経営者が、女性が無断欠勤したことに腹を立てて、別の店に売り飛ばしたということだ。
遅ればせながら人身売買への規制が強化されてきたことで、今後は、日本が「人身売買大国」の汚名を返上することが期待される。
このように、近年、外国人売春婦の活動が目立ってきた。売春の相場は交渉次第だが、1万5千円から3万円程度(ホテル代は別)だ。アジア系は1万円台の価格帯が多く、金髪系になると3万円近くの価格帯が多くなる。
筆者の推計によると、外国人女性による売春のマーケットサイズは、90年代以降拡大傾向にあり、90年の89.0億円から2005年には226.7億円へと膨らんだ。
外国人売春婦たちは、短期滞在・興行等の在留資格で偽って入国し、そのまま国内にとどまって仕事(=売春)に専念している。その一部は、ジャパニーズ・エンを稼ぐために自ら進んでこうした仕事に手を染めているが、なかには現地のブローカーや国内の受け入れブローカーの口車に乗せられて無理矢理連れてこられて、風俗店などに売り渡されてしまう者もいる。いわゆるトラフィッキング(人身売買)の被害にあっているのだ。
彼女たちは、ブローカーや風俗店の経営者などに不法入国の費用などの名目で数百万円に上る借金を負わされたうえ、逃亡できないようパスポートを取り上げられ、スナックや売春宿での身売りを強要される。また給料から借金を天引きされたり、暴力を受けるなど、ひどい仕打ちを受けていたりもする。
これまで日本に人身売買を取り締まる法律がなかったことが、人身売買の横行を招く結果になったといえる。2004年6月には、世界の人身売買を監視する米国の国務省が、日本が外国人の人身売買の温床になっているとして「監視対象国」に指定した。これは人身売買の法整備が最低レベルにも達していないという判断によるものだ。主要国のなかで、「監視対象国」に指定されたのは、ロシアと日本だけである。
日本が人身売買の温床になっているとの国際的な批判が強まるなか、近年では、人身売買に対する規制強化の動きが出てくるようになった。
たとえば、2005年7月には、人身売買に罰則を科した「人身売買罪」が施行された。この法律では、人を買い受けた場合、3ヶ月以上5年以下の懲役となる。営利・わいせつ目的で買い受けた場合には、刑が一段と重くなり、1年以上10年以下の懲役となる。また、人を売り渡した場合には、その目的に関わらず、1年以上10年以下の懲役が科される。
さらに、2006年5月からは、外国人の人身売買を防ぐことなどを目的として、改正風俗営業法が施行された。この法律では、風俗店が外国人を雇う際、パスポートなどによって日本で働く資格があるかどうかを確認することが義務付けられる。違反した場合には、100万円以下の罰金が科される。また、人身売買罪で有罪判決を受けた場合には、刑を受けた後、5年間は風俗店を経営することができなくなる。
これらの新法が施行されてから、人身売買の摘発が相次いでいる。2007年10月には、長野県で人身売買組織が摘発された。この組織は長野県の風俗店などに多数の外国人女性を売り渡し、数千万円以上の利益を稼ぎ出していたとされる。タイ人女性などが被害にあっていたという。また、2007年7月には、外国人女性の人身売買ではなく、日本人女性の人身売買が摘発されている。この事件では、栃木県の風俗店で働いていた日本人女性が別の風俗店に売り渡されていた。風俗店経営者が、女性が無断欠勤したことに腹を立てて、別の店に売り飛ばしたということだ。
遅ればせながら人身売買への規制が強化されてきたことで、今後は、日本が「人身売買大国」の汚名を返上することが期待される。
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