杉江松恋と藤田香織という、ともに書評を中心に仕事をしている二人が、共著を出した。その名も『東海道でしょう!』。かつて、自動車や鉄道などの交通機関がなかった時代。一般の人々は自分の足で歩くのが移動の基本だった。江戸から小田原へ。あるいは箱根へ、浜松へ。さらには桑名へ、草津へ。そして京都三条大橋へ。およそ500kmの道のりをすべて歩き通した。何日も何日もかけて。この苦行を、交通網が発達したいまの時代に追体