「ドロ刑」と呼ばれる刑事たちがいる。泥棒だけで生計を立てている、いわゆる「職業泥棒」の逮捕、取り調べを専門に行う捜査三課の刑事である。宝島社から発刊された新書『泥棒刑事』は、普段あまりスポットをあてられないドロ刑の仕事が書かれたノンフィクションだ。著者の小川泰平は、神奈川県警捜査三課に所属していた元部長刑事。本書は、退職までの30年間、現場一筋だった著者の経験と見聞を元に書かれたものである。ドロ刑は