先日施川ユウキの『オンノジ』という、誰もいなくなった世界を描いた作品を紹介しました。誰もいなくなる、自分だけが存在する、というのは、人間が感じる恐怖の一つです。「自分だけ」というシチュエーションには色々なバリエーションがあります。誰もいなくなってしまった。自分が別の場所に置き去りにされた。そして、周りと時間の流れが変わってしまった。今回紹介する『トコの長い午後』という作品は、時間が止まってしまった