ものかきが本職ではない人が書く文章が、たまに強く印象に残ることがある。きっと普段は触れられもしないような言葉のツボを押されてしまうからだ。たとえばプロレスラー・鈴木みのるの文章がそれだ。鈴木は専門誌「週刊プロレス」に1ページのコラム連載を持っていて、もう5年ぐらい書いている。その文章がときどき、すごいことになっているのである。たとえば自身のコスチュームについて触れた回がそうだった。鈴木はリングへの