生きているなかで嫌な出来事に遭遇すれば、それがトラウマとなっていつまでも記憶に残り続けることもあるでしょう。しかし、そういったトラウマは人との出会いによってやわらぐ場合もあるかもしれません。「アフタヌーン」主催の漫画家に向けた新人賞「2024秋 四季賞」を受賞した読切作品『木漏れ日の針』(作:芳野嗣)は、安アパートに住む主人公の女性とネグレクトを受ける隣人の息子が出会い、それぞれがお互いの苦悩に向き合