「ダーティな政治家」からの再評価大河ドラマ『べらぼう』は、蔦屋重三郎の生きた「田沼意次の時代」を描いている。「田沼意次の時代」というのは徳川治世の鬼っ子のような時期である。当時から評判は芳しくなく、時代が移って明治期になってもまだ武士の意固地というものが残っていたころは、武士らしからぬ政治態度を取ったということで、低く見られていた。たぶんに感情的に下に見ていた、という感じがする。その気分は、19世紀