内野聖陽(せいよう)が日本で最も有名な俳人の一代記「芭蕉通夜舟」(こまつ座)に挑む。井上ひさしが40代の頃、自らと松尾芭蕉の苦闘を重ね合わせるようにして書いた戯曲とも言われる。内野も、2人の葛藤を追体験しようとしている。(森重達裕)内野が井上作品の舞台に出るのは一人芝居の「化粧二題」(2019年、21年、鵜山仁演出)以来だ。今回の「芭蕉――」も舞台進行を下支えする朗唱役(4人)はいるが、ほぼ一