あの日聞いた、船からの最後の無線。事故から5カ月たった今も、男性の耳から離れない。「船の前から浸水してきて、エンジンが止まっている」「そのうちに、バッテリーが落ちるかもしれない」無線はいったん、そこで途切れた。26人を乗せて航行していた観光船「KAZUI(カズワン)」が4月23日、北海道・知床半島沖で沈没した。豊田徳幸船長と最後まで無線でやり取りした男性が、当時の詳しい状況を初めて明らかにした。