2011年の春、22歳だった斎藤佑樹はルーキーとして日本中の注目を集めていた。東日本大震災が起こって延期された開幕──3月27日の札幌ドームで、斎藤はプロ2度目の先発マウンドに上がった。と言っても、マリーンズとの実戦形式の合同練習だ。予定どおりならこの日は開幕3試合目のゲームが行なわれているはずだった。しかし、観客は誰もいない。コロナ禍の今となっては想像がつく光景ではあるが、当時としては異例の無観客試合