「戦争を知らない世代が半分以上になると危ない」と言ったのは田中角栄元首相(故人)だった。筆者はよほどの事情がない限り、8月15日には靖国神社を取材することにしている。25年くらい前までは、生き残りの将兵が戦友の御霊を弔うために参拝に訪れていた。元潜水艦の乗組員たちは、敵艦にめがけて自爆攻撃に向かう戦友を送り出した。人間魚雷回天だ。ピリピリとした殺気が靖国神社の境内に垂れ込めていたのを思い出す。