たしか、今年ホンダ鈴鹿から西武にドラフト5位で入団した柘植世那(つげ・せな)の取材で健大高崎高校(群馬)のグラウンドに行った時のことだから、もう6年前の話になるだろうか。秋も深まった頃で”赤城おろし”の凍える風にさらされながら、青柳博文監督と野球談義に花を咲かせていると、翌年春に入学してくる新入生の話になった。当時、健大高崎の野球部には10人近いスタッフがおり、指導者以外にも中学生のスカウト担