大政奉還図の前で。左から、私(井手久美子さん)、姉・喜佐子、兄・慶光、邨田丹陵先生(写真:井手純)そろそろ平成も終わり、新しい元号になる。「昭和時代」という言い方にも慣れてきた。おてんばなお姫様がつづった自伝そんな2018年の6月、1人の作家がデビューした。井手久美子さんだ。井手久美子さんのお歳はなんと95歳。大正11(1922)年生まれだ。推理小説作家の松本清張は40代にデビュー、『マディソン郡の橋』のロバート