株式会社光文社編物講師の家の三代目として生まれ、2023年、『編み物ざむらい』で第12回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろし新人賞を受賞した横山起也氏。同シリーズなどでファンを増やし続ける氏の新境地とも言える新作がお目見えします。黒船来航以来、尊王攘夷、勤王佐幕と世相も民心も揺れに揺れる江戸幕末。舌の良さしか取り柄のない若き落ちこぼれ武士・妹尾未明(せのお・みめい)は、ある晩、ひょんな縁から当代随