仕事をしていて日本語の難しさを実感することはないだろうか。一見聞こえはいい言葉も実は二重敬語で、うっかりビジネスマナーに欠ける言葉使いをしてしまっている人も少なくないだろう。例えばよく耳にする「よろしかったでしょうか」という言葉。「おしトピ by 教えて!goo」でも様々な意見が寄せられている。

『よろしかったでしょうか』は正しい日本語?

■正しい?正しくない?

「よろしいでしょうか?が正解だと思う!」(まいまいまいまいさん)、「お店でよく聞くけど違和感が残る言葉」(じゃがたさん)、「正しくはないと思う。でも、店員さんに言われると『はい』と返事している自分がいる」(にゃんこせんせいさん)と、間違いという意見が多く集まった。

ただ、なかには「正しくない。でも気持ちは通じている。丁寧に言おうとしてるんだもの…(以下略)」(Daisy67さん)、「間違いだけど、今後も生活に馴染んでいくならそれが正しい日本語と認めていいと思う。言葉は変わっていくものだから」(タタミちゃん)と、フォローする意見も。

■「よろしかったでしょうか」は正しい日本語?

実際のところ、「よろしかったでしょうか」は正しい日本語なのだろうか。34年間ファッション業界に携わり、人事担当者として様々な職種の採用を行ってきた転職コンサルタント・竹間克比佐さんに、その真意について伺ってみた。

「よろしかったは過去形です。こちらでよろしいでしょうか?の現在形でなければおかしいです」(竹間克比佐さん)

それでも仕事をしていると、間違って敬語を使っていることも少なくない。「よろしかったでしょうか」以外にも接客業を中心に、ついうっかり間違って使っている言葉がないか教えてもらった。

(1)〜的
誤:「私的には、こちらの商品がよろしいと思います」
正:「私としては、こちらの商品がよろしいと思います」

(2)〜系
誤:「こちらは、キレイめなデザインで素敵ですよ」
正:「こちらは、上品なデザインで素敵ですよ」

(3)〜の方
誤:「商品のほうは、こちらでよろしいですか?」
正:「商品は、こちらでよろしいですか?」

誤:「ご署名のほう、お願い致します」
正:「ご署名をお願い致します」
※方向を表す時のみに使うため、丁寧語ではない。

(4)〜から
誤:「1万円からお預かりします」
正:「1万円お預かりいたします」

■正しい日本語を使うために

こうした言葉使いは普段の行いが出やすいものだ。正しい日本語を使うために、日頃からできることはないだろうか。竹間さんにアドバイスを伺ったところ、どうやら以下の5つのポイントが有効のようだ。

1、新聞を読む(日経・朝日等)
2、朝7時、夜7時、夜9時のNHKのニュース(アナウンサーの話)を聞く
3、略語を発しない
4、です・ます調で話す
5、接続語をあまり使用せずに話す

キレイな日本語を使うと人柄もよく見える。日本語の乱れが問題になっている昨今、活字離れも深刻だ。仕事、恋愛……と少しでも自分をよく見せたい時は、正しい日本語が使えているかどうか意識してみてはいかがだろうか。

■専門家プロフィール:転職コンサルタント 竹間克比佐さん
成城大学卒。34年間ファッションビジネス一筋。BarneysJapan ,GucciGroupJapan(現ケリング・ジャパン)等で人事管理職を歴任。2005年9月独立、「自己実現」を目指す方々の人材紹介事業、「販売職」と言う専門職の地位の向上をめざし、「顧客開発職」=「顧客満足職」=「販売職」と心に決め、指導育成事業を経営。現場で働く方々に光を与えたい。その人たちの「働き甲斐・やりがい」の為に自分が寄与できることを目標に生きる専門家。現在は、立教大学でもLuxury businessの深さを伝える講義などをしている。柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)