コーエーテクモゲームスが誇る女性向け恋愛ゲーム「ネオロマンス」シリーズ。数々の作品が制作されるなか、龍神の神子と呼ばれるヒロインと彼女を守る八葉、鬼の一族たちとの恋と戦いを描いた“和風恋愛アドベンチャー”として人気の高い「遙かなる時空の中で」から、最新作「遙かなる時空の中で6」が2015年3月12日(木)にリリース予定だ。

大正時代の帝都東京を舞台にした今までにない新たなストーリーが描かれるとあって、2014年9月開催のイベント『ネオロマンス 20th アニバーサリー』で制作が発表されてから、公式サイトなどで次々と明らかになる最新情報にファンの期待も高まっている。

現在もキャラクターイラストやキャスト、作品の世界観やイベントスチルなどが発表されているが、実はゲーム本編のボイス収録はすでに終了している。そこで、収録直後のメインキャスト8人にインタビューを敢行。今回はダリウス役・鈴村健一さんのインタビューをお届けする。

有馬 一役・寺島拓篤さんのインタビューはこちら
コハク役・阿部 敦さんのインタビューはこちら
本条政虎役・竹本英史さんのインタビューこちら
里谷村雨役・安元洋貴さんのインタビューこちら
⇒ 片霧秋兵役・岡本信彦さんのインタビューは12月22日(月)19時公開予定
⇒ ルードハーネ役・立花慎之介さんのインタビューは12月23日(火・祝)12時公開予定
⇒ 萩尾九段役・四反田マイケルさんのインタビューは12月24日(水)19時公開予定



●ダリウス役・鈴村健一インタビュー

――まずは収録を終えての感想をお聞かせください。

鈴村:前作よりも遙かにしゃべりました(笑)。フルボイスですし、キャラクターとしてもセリフ量が多い人らしく、非常によくしゃべります。ゲームの世界観をプレイヤーの方に説明する立ち位置にいるのかな?と思いながら収録していました


――ご自身の演じられているキャラクターの魅力を教えてください。

鈴村:音響監督の方に「こういう人が一家に1人いるとすべてが円滑に行くよね」と言われるくらい寛容な人で、何でも認める人です。お兄さんっぽい感じかな……。どんなに荒ぶっている人でも、どんなに自分をコントロールできない人でも、「よしよし。大丈夫だよ」と一緒に住まわせてあげられる人です(笑)。そこが魅力かなと思います。


――キャラクターとご自身との共通点はありましたか?

鈴村:寛容という点では、僕自身も寛容な方だと思います。あまり怒らないですし。ダリウスは自分で思い描いている志があって、それに対して心が強く動くタイプなので、そこでは感情が揺れ動きますけど、普段の暮らしや物の見方としては非常に寛容ですね。僕は彼ほど寛容さがあるわけではないですが、「寛容たれ」と思って日々生きているので、ダリウスみたいな人には少し憧れる部分はあります。


――前作「遙かなる時空の中で5」でのキャラクターとは雰囲気の違うキャラクターを演じられたわけですが、演じていてギャップを感じるようなところはありましたか?

鈴村:坂本龍馬とダリウスは真逆ですね(苦笑)。メンタルな部分では近しいものがありますけど、同じ「優しい」にしても質が違うと思いましたし。あと、龍馬はまっすぐな人、道を切り開いて行く人なんですけど、ダリウスは切り開こうとするんですけど、回りくどいですし、策士なところがあるので。大志を抱いている部分では同じですけど、やり方が違うんですよね。その差を楽しんでほしいです。


――ダリウスは寛容でいい人、優しい人ということですが、それは女性に対してだけですか?

鈴村:男女問わずにみんなに優しいと思いますよ。あくまで演じている僕がそう感じているだけですけど……。みなさんがどう感じるかはわかりません(苦笑)。


――ダリウスを演じる際に意識したことは何かありますか?

鈴村:発声をマイルドにすることを大事にしていて、特に前半では「フランス語に聞こえるようにしゃべってほしい」と言われたので、形があまりきれいに見えないような、ふわっと広がるような、もやっとしたしゃべり方を意識しました。それはダリウスの、つかみどころのない感じを出すための演出かなと思いました。
はっきりと、パキッとしゃべる人ではないですし、常に「この人、何を考えているんだろう」とちょっと不思議に思ったり、ときには不安に思ったりするような部分が大事なのかなと読みとって演じてみました。前半はあまり意味のあることを言わないんですけど、そのなかにちょっとだけ意味のあることが散りばめられているんですよ。何回もプレイすると「この人、ここでこんなこと言ってたんだ」と気付くところもあるんじゃないのかなと。プレイすることで真実がわかると思います。



――ご自身のキャラクターのもてそうだなと思うポイントを教えてください。

鈴村:やりすぎなくらい優しいんですよ。「とにかく優しくお願いします。包み込むような優しさが欲しいです」と音響監督の方に何度も言われまして。フェザータッチを意識してしゃべったので、そういう人はもてるのかなと思います。何にでも柔らかく接していく人ですし。


――それでは「このキャラクター、もてそうだな」とか「バレンタインでチョコレートをいっぱいもらえそうだな」と思うキャラクターは誰ですか?

鈴村:みんなもてますよ!でも、やっぱりダリウスが一番もてるのかなと思います。もてそうという観点で言うと、ダリウスは女性に対してもてなきゃいけない動きをしていますからね(笑)。
僕は虎(本条政虎)が好きなんですよ。荒々しい人なんですけど、見た目は意外とかわいい顔してるんですね(笑)。しかもおしゃれ。結構、シュッとしていて、カッコいいなと思います。彼ももてるとは思いますけど、ニッチなもて方が好きです。


――作中で最も印象的だったセリフやシーンについて教えてください。

鈴村:ものすごく難しいですね(苦笑)。ダリウスの場合、印象的だったセリフを言うと完全にネタバレになっちゃうので。前半では、「ルードのご飯はおいしいからね」とか「散歩に行こうね」とか「おかえり」とよく言います。お父さんみたいですよね(笑)。そこが印象的だったセリフでしょうか。現時点ではこれくらいにしておきます。あとはプレイして確かめてみてください。


――前作と比べて、今までに無かったなと感じた新しいこと、新しい面は何かありましたか?

鈴村:帝国軍と鬼の一族とで二極化しているのはおもしろいなと思いました。お互いにそれぞれ目的があって、敵対し、最終的には……みたいなところが、カタルシスがあっていいなと。大きなうねりがあるシナリオになっているので、期待していてください。


――ヒロインである高塚梓の印象についてお聞かせください。

鈴村:今回はシナリオの特性上、各シナリオによって印象が違う可能性があるんですよ。ゲーム全体を通して見れば、きっと凛々しくて、自分で決断してどんなことがあっても最終的に世界を助けてくれる救世主なんだと思うんですけど、自分のシナリオだけで考えるとそういう印象はなくて。一概に「いい子でしたよ」とは言えません。
ダリウスとはいろいろな逡巡があったうえで、結末にたどりつくんですよ。本当にあまり言えないのですが、非常にリアリティのある流れになっています(苦笑)。


――今回、梓役を斎賀みつきさんが演じられていますよね。

鈴村:それを聞くと、だいぶ強そうな印象がありますね(笑)。かっこいいですよ。でも、斎賀さんは斎賀さんなりに乙女な部分もありますし、乙女な部分を最大限に発揮して演じてくださると思いますから、強さのなかにも女性らしさをうまく表現してくれるのかなと思います。


――ダリウスと親しいキャラクターを挙げるとしたら誰になりますか?

鈴村:親しいというのとはちょっと違うんですけど、志を共にする人という意味ではルードハーネ、虎、コハクですね。「シェアハウス」みたいな感じでうまくやっています(笑)。ただ、3人はダリウスのやりたいことに賛同してくれてついてきてくれているという意味合いが大きいので、立場の格差はあると思いますよ。


――ダリウスとヒロインとの恋愛を一言で言うとしたら、どのような恋愛だったと思いますか?

鈴村:複雑なんですよ、言えないことばかりで……。一言で言えば、切ないルートです。気になる方はぜひプレイしてみてください。


――先ほどから寛容で優しいという印象をダリウスに対してお持ちのようですが、それは恋愛に関しても寛容で優しい人なんですか?

鈴村:恋愛ルートに至る前が一番寛容です。恋愛ルートに入ってからは、人間的になる感じがしました。


――ご自身が演じている以外で気になるキャラクターはいらっしゃいますか?

鈴村:コハクです。コハクという言葉が言いづらいので、彼かな(笑)。あとは、虎。彼とは割とドライな関係なんですよ。でも、ドライな関係だと思っていた虎に対して、「あいつは出来る子だよ」とダリウスが言うシーンが、河原で殴りあって「お前、強いな」って言ってる感じの男くさい感じがあって、その関係が僕は好きです(笑)。
コハクやルードに対してはお兄ちゃん的というか、主らしさがより強く出るんですけどね。あ、ルードはご飯作るのがうまいです。食べてみたいな〜(笑)。



――本作の舞台である大正時代は洋食や、自動車などさまざまな文化や技術が登場した時代です。そこで、もしご自身が大正時代に行けたとしたら、行ってみたいことやってみたいことはありますか?

鈴村:今、自分が住んでいる辺りに行ってみたいですね。江戸時代まで昔だと全然違うだろうなと思うんですが、大正時代のように近代化しはじめた頃ならどこか似通ったところもあるでしょうし、僕はそういう時代と今を見比べるのが結構好きなんですよ。
昭和初期が大好物で、そういう写真集を見て、今の新宿駅と昔を比較したりするんですよ。だから身近なところに行きたいです。この頃からこういうのがあったのかとか、川の形が変わっているのかとか、そういうのを見たいですね。
あとは東京タワーが建つ予定のところに立って、「ここに東京タワーが建つんだぜ!」ってみんなに言ってまわります(笑)。「バカだな、こいつ」ときっと思われるんでしょうけど、「いずれ見てろよ……」と予言者のふりをしてやろうと思います(笑)。


――大正時代は「和」と「洋」が入り混じった印象的な時代ですが、どちらが好きですか?

鈴村:和ですね。和が好きで、以前はスマホのカバーを木製のものにしていたんです。触り心地もよかったんですけど、そのカバーにしてから1週間で落としてしまい、見事に粉砕。和はもろいものだなと悲しくなりました(苦笑)。食べ物だと、ショートケーキよりも大福が好きです。


――では、女性が着るなら「和装」と「洋装」のどちらが好みですか?

鈴村:似合えばどちらでもいいと思います。


――それでは、作品の世界の舞台である大正時代にタイムスリップしたら就いてみたい仕事はありますか?

鈴村:今の記憶のままいけるなら、絶対にもうける自信があります(笑)。今持っているノウハウを使えばいいわけですからね。何をやろうかな……食いもの屋かな。当時の材料でも作れるので、たこ焼き屋をはじめます。たこ焼きの元祖になって、大金持ちになります。たぶん、たこ焼きではなく「鈴村焼き」とかにして、歴史に名を残したいと思います。


――タイムスリップ話が続きますが、もしどこにでもタイムスリップできるとしたらいつの時代に行ってみたいですか?

鈴村:昭和30年代です。東京タワーが立つくらいの高度成長期に旅するのが夢です。新幹線が走り出した頃を見たいですし、オリンピックも見たいです。


――「遙かなる時空の中で」シリーズでは特殊能力を持ったキャラクターが登場しますが、ご自身が特殊能力を手に入れられるとしたらどのようなものがいいですか?

鈴村:テレポートですね。瞬間移動は最強だと思うので。


――ありがとうございました。では最後にファンへのメッセージをお願いします。

鈴村:相当びっくりするシナリオが待っていますので、飽きずにプレイしていただけると思います。また、キャラクターの視点によって劇的に見え方が違うゲームだと思いますので、ぜひ全キャラクター、攻略していただきたいです。
あと、今回はフルボイスなので本当によくしゃべっています。シリーズ初ということで、大変苦労して収録しました。本当にセリフ量が半端ないですが、すごく丁寧に演出をつけていただいて収録しましたので、飛ばしたりしないで全部のセリフを声つきで聞いてくださいね。
新要素も多く、内容的にもプレイして感動していただけるだろうと絶対に自信のある作品になりましたので、買おうかどうしようか少しでも悩んでいる方がいましたら、すぐに予約してください。悩む必要はありません。発売日だと売り切れて手に入らず、後悔することになりますよ。とにかく皆さんの力で盛り上げていただけたら、これから先、いろいろな展開が待っていると思いますので、ぜひともよろしくお願いします。



■PS Vita/PSP用ソフト「遙かなる時空の中で6」

【発売日】2015年3月12日(木)予定
【対応機種】PS Vita、PSP
【価格】通常版:6,800円(税抜)/ダウンロード版:6,000円(税抜)/トレジャーBOX:12,800円(税抜)
【CERO】審査予定

【キャスト】
高塚 梓:斎賀みつき
有馬 一:寺島拓篤
ダリウス:鈴村健一
コハク:阿部 敦
片霧秋兵:岡本信彦
ルードハーネ:立花慎之介
本条政虎:竹本英史
萩尾九段:四反田マイケル
里谷村雨:安元洋貴
駒野千代:高橋美佳子


キャラクターデザイン/水野十子 ©コーエーテクモゲームス All rights reserved.