ジーターの本拠地最終戦で好投した黒田は「かつてないほど力強く見えた」
今季限りでヤンキースと契約満了になる黒田博樹投手が26日(日本時間27日)、自らの去就問題について口を開いた。ニュージャージ州最大のニュースサイト「NJ.com」が「ヤンキースのヒロキ クロダは2015年も投げるのか」との見出しで特集している。
黒田は25日、今季限りで現役を引退するデレク・ジーター主将のヤンキースタジアム最終戦となったオリオールズ戦で先発。8回2失点の力投を見せ、5-2と勝利投手の権利を手にしながらマウンドを降りた。抑えのデビッド・ロバートソン投手が2本塁打を浴び、3失点を喫したため勝敗は付かなかったが、世界中の注目が集まる大一番でその実力が健在であることを示した。
記事では「39歳といえば、ピッチャーの世界では高齢者となるが、ヒロキ クロダは木曜日の夜にかつてないほど力強く見えた。今季最終先発試合で、わずか2失点で8回まで投げきったが、勝ち星はつかなかった」と衰えを見せぬ黒田を称えている。
「あれはメジャー最後のピッチングなのか?」
オリオールズ戦でサヨナラヒットを放ったジーターフィーバーから一夜明けると、地元メディアは黒田を囲み、こう質問したという。
自らの去就問題に言及した黒田、その決断はいかに
「今のところ、自分がどんな答えを出すのか分かりません。いつも、向こう(チーム)が打診をしてきて、オファーを受けてから、決めている。それを聞いてから考えようと思う」
通訳を介して、黒田はこう答えている。
来季40歳となる右腕は常々この試合が最後という気持ちでマウンドに上っている。今季序盤では、昨季終了時点で現役引退を真剣に悩んだことも地元メディアに告白し、話題になっていた。
今季ヤンキースで唯一先発ローテーションを守った鉄人は「2015年も現役続行するのか?」「日本球界、それとも、ドジャースに戻るのか?」と矢継ぎ早に質問されたという。
「僕は今怪我なくシーズンを投げ切れたことにホッとしている。もしも、本当にもしですよ、チームから話があれば、その時点で自分が貢献できるのか、自分自身に聞いてみて、真剣に考えたい」
黒田はそう話している。
今季はチーム最多の32試合に先発し、11勝9敗、防御率3・71。今季開幕調後の4月は乱調で自身初という防御率5点台と苦しんだが、尻上がりに調子を上げた。打撃陣からの援護がなく、勝ち星がつかないことも多かったが、今季もヤンキースを支え続けた男は先日、シーズン終了後の早い段階で結論を下すと地元メディアに話していた。
英雄ジーターはヤンキースタジアムから姿を消す。終盤戦に完全復活を印象付けた黒田の去就に、ファンもメディアも注目している。
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