「ブラックリスト」という言葉を聞いたことがあるだろう。クレジットカードでの支払いが滞ってしまったり、ローンが組めなかったりしてクレジットカードが使えなくなった人が載るという、あれだ。「クレジットカードの支払いはちゃんとしているから大丈夫」と思っているかもしれないが、実は身近なところにブラックリスト入りの危険は潜んでいるのである。
●そもそもブラックリストとはなに? それは信用情報機関の事故情報
クレジットカードでの返済情報は、信用情報機関に送られている。滞納をしてしまった場合、その情報が信用情報機関に送られ、「事故情報」として記録されてしまう。これが俗に言う「ブラックリスト」だ。信用情報機関の情報は、各クレジットカード会社のものがすべてまとめられているため、あるクレジットカードで事故を起こした場合、別のクレジット会社の審査の際にその情報が共有されているので、クレジットカードが作れないという状況が生じることがあるのは、そうした理由からだ。
●携帯の端末代金が落とし穴?
クレジットカードやキャッシング、ローンを滞納したらブラックリスト入り、これはおそらくたいていの人が知っている。でも、実は携帯代の支払い滞納も、ブラックリスト入りになってしまうのをご存じだろうか?
なんで携帯代が?と思うかもしれないが、問題となるのは、そのうちの(本体)代金なのだ。
端末代金は、一括で支払うこともできるが、高額なため、たいていの場合、分割して購入する。つまりはローンなのだ。そのため、支払い状況が信用情報機関に登録される。通信量と一緒に請求されているため、端末の代金を払っているという実感はないかもしれないが、実は毎月コツコツと端末のローンを返済しているわけである。
●端末代金実質0円は、ゼロ円じゃない
スマホなどの携帯ショップや携帯売り場などでは、「端末代金実質0円!」というのをよく目にする。この場合、端末代金が0円なんだからローンとは関係ないような気もするが、そこが間違いなのだ。これはあくまでも「実質0円」なのであって、実は通信料金を含む月額支払いで割り引いて端末代に当てているだけ。滞納してしまえば、端末代はやはり未納扱いとなってしまう。
●何回滞納したら危ないの?
さて、ブラックリスト入りといっても、1回滞納したぐらいではならない。未納であるという記録が付くだけだ。しかし、3ヶ月以上支払いがない場合は、ブラックリスト入りとなってしまう。
この情報は、契約期間中および取引終了後5年間消えない。端末代金は24回払い(2年間)が多いから、ひどいときには7年くらいこの状態が続く。忘れた頃にクレジットカードが作れない、住宅ローンが組めないなんてことが起こるかもしれないのだ。ちょっと滞納したって一時的に携帯使えないだけだし……などと甘く考えず、きちんと返済するようにしよう。
●ブラックリスト入りを回避するために
では、ついうっかりブラックリスト入りしてしまわないために、できることはなんだろうか? それは支払い方法の見直しだ。
携帯電話料金の支払いを、口座振替やクレジットカード支払いで行っている場合は、自動的に期日に引き落とされるため、まず延滞となる可能性は低い。しかし、自分で銀行ATMやコンビニエンスストアで支払っている人は要注意だ。振込用紙が送られてきても、ちょっと後で……などと思っていると、いつの間にか他の書類と紛れてしまい、支払い自体を忘れてしまう危険性があるからだ。
特に問題がない場合は、口座振替やクレジットカード支払いにし、どうしても自分で振り込みたいという場合は、振込用紙がきたらすぐ払うようにする、携帯やスマホのアラート機能を使って支払期限を把握する、などといった防衛策をとって欲しい。
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