「自分が世界最高の選手の一人と考えられていないのは、アフリカ人だからというだけだ」
「多くの人がいまだにアフリカ人を人間ではなく、動物のように考えている」

マンチェスター・シティMFヤヤ・トゥーレがこう話している。イギリス『BBC』のインタビューで、Y・トゥーレは怒りと落胆を表した。彼は、サッカー界にも人種差別がはびこっていると言う。

すべては、チームメートであるMFサミル・ナスリの発言から始まった。彼は「アフリカ人じゃなかったら、Y・トゥーレは世界最高のMFの一人としてたたえられていただろう」と話している。

Y・トゥーレはギリシャ、スペイン、イングランドでタイトルを獲得し、チャンピオンズリーグとクラブ・ワールドカップ、欧州スーパーカップでも優勝している。ナスリの発言を受け、Y・トゥーレはこう語った。

「サミルはまったく正しいよ。正直、僕はサポーターからしか認められていない」

Y・トゥーレは、メディアがもっとアフリカ人選手たちをプロモートすべきと主張している。バルセロナで3年プレーした同選手は、例えばシャビやアンドレス・イニエスタといった選手たちが美しいプレーばかりが取り上げられるのに対し、自分は一つの守備のミスで責められると訴えているのだ。

また、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドといった選手たちの人気についても、y・トゥーレはこのように述べている。

「アフリカのどこへ行っても、彼(メッシ)を知っていると言うだろう。でも、欧州で『Y・トゥーレ』と言えば、『誰?』と返される。僕の名前を知っているという人もいるだろう。でも、僕の顔は知らない。でも、誰もがメッシの顔は分かる」

バロンドールを受賞したアフリカ人は、1995年のジョージ・ウェアだけだ。Y・トゥーレは、これも大きなことだと話している。「僕とアフリカにとってのレジェンド」であるディディエ・ドログバやサミュエル・エトーが過小評価されているというのだ。最後に、Y・トゥーレはこう締めくくった。

「自分がアフリカ人であることを誇りに思っている。僕はアフリカ人を守りたい。そして、欧州や南米の選手と同じように、アフリカのサッカー選手たちが素晴らしいことを世界に示したい」