By Andy Ihnatko
Appleとサムスンが対立する訴訟に関して、Appleの社内文書やティム・クック氏のメールがカリフォルニア州北部連邦地方裁判所から公開されています。その中で、AppleがiPhoneの売り上げ減少や顧客の要望を分析した結果として、iPhoneの画面を大きくする方向で検討を進めていることが明らかになりました。
FY'14 Planning Offsite
(PDFファイル)http://cdn3.vox-cdn.com/assets/4244447/DX-413.pdf
Internal Apple Document Shows Worries iPhone Growth Could Stall | Re/code
http://recode.net/2014/04/04/internal-apple-document-shows-worries-iphone-growth-could-stall/
以下は2009年から2013年第3四半期までのiPhoneの販売台数成長率をグラフ化したもの。2013年のグラフだけ細分化されていますが、四半期ごとに成長率が下がっているのがわかります。
ではAppleはどうするべきなのか。分析によると、顧客が求めているのは「もっと安くて大画面のスマートフォン」であり、競合他社はハードウェア性能を劇的に向上させて中には独自の製品乗り換えサイクルを構築しているところも出てきています。
「顧客が望む物の中でAppleが持っていないもの」のページでは、2011年〜2012年のスマートフォンの売り上げ台数が2億2800万台増加し、その増加分のうち、画面サイズが4インチ超で価格が300ドル以上(約3万円)のスマートフォンが9100万台を、300ドル以下(約3万円)のスマートフォンが1億5900万台を占め、そこに当てはまらない端末は2200万台減少しています。iPhoneはまさにこの減少している部分に含まれています。このことから、現状のiPhone 5sの4インチよりさらなる大型化を検討していることが読みとれます。
なお、ロイター通信はサプライチェーンから入手した情報として、2014年5月初頭からAppleが4.7インチと5.5インチスクリーンのiPhoneの製造を開始すると報じています。顧客が「安い端末」か「高価だけれど大画面の端末」のいずれかに流れる傾向を見せる中で、すでに廉価版であるiPhone 5cが不振のAppleとしては、残る手は大画面化しかないというわけです。
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