5月2日の深夜0時、タンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ松井秀喜外野手(37)の入団記者会見がフロリダで行われた。アンドリュー・フリードマン副社長も同席して行われた会見では、英語と日本語で松井に対する質問を受付け、集まった記者からは厳しい質問も寄せられた。主な一問一答は以下の通りとなる。

――率直な心境とこれからに向けて。

今、ユニフォームを着てまたプレーするチャンスを頂きましたので、レイズに対する感謝の気持ちでいっぱいですし、あとはメジャーに上がってプレーできるように頑張るだけです。

――今年のレイズについてどう思うか。またオファーを受けた決め手は。

レイズはここ数年非常にチーム力が高いですし、プレーオフにも出ています。今のチーム状況には何の驚きもないです。この時期の契約になったことも、はじめて具体的なオファーを頂いたので、きっかけとしてはそれだけのような気がします。

――所属先が決まらないままシーズンが開幕したが、どのような気持ちで過ごしたか。どのようなトレーニングをしていたのか。

特別な気持ちはないです。ただ待ちながら練習していただけ。練習内容は試合は出来ませんが、それ以外の練習は大体やっていたと思います。

――マイナー契約というオファーを率直にどう思うか。球団から期待の言葉は。

マイナーリーグ契約ということは現時点の僕自身の現状だと思っています。チームからはメジャーに上がったらチームの力になってほしい、それだけです。

――いつから試合に出れそうでしょうか。6、7、8月ともしメジャーに入れなければレイズに残らないという選択肢はあるのでしょうか。

ゲームに関しては体調もいいですし、準備もしてきたのでかなり早い段階で試合はできる。もう一つの質問に関しては、まだそこまでは正直考えていないです。

――ワールドチャンピオンになり、ワールドシリーズに出て、MVPを獲って、今ここにきて、後何をしたい?

いや迷いもないですし、ただプレーがしたい。野球がしたいという気持ちだけ。特別何かを証明したいという気持ちはないです。

――ここまで契約が長引いてしまったことは、自分自身どういう原因があったか。今季の目標を改めて伺いたい。

細かいところは分かりませんが、想像としては、昨年の成績がキャリアの中ではよくなかった。どうしても年齢というものも第三者的には見られると思うし、その辺が原因かなと思う。今年の目標は細かいところは考えていないです。とにかくメジャーに上がってチームの力になる。

――メジャー10年目という節目の年に何か特別な想いはありますか。

ないです。

――55番をレイズでも付けたいですか。トロピカーナ・フィールドの印象や思い出は。

そうですね。背番号に関しては全くこだわりはないです。ヤンキースで長い間プレーしましたので。沢山の試合をやりましたけど、プレーはしやすいなという印象は持っています。

――もう一度アメリカンリーグ東部に戻ってくるという気分は。周りは貴方が素晴らしい選手だと言っているが。

東地区でプレーするということに特別な気持ちはない。どの地区でも気持ちは一緒なので。自分のことに関しては、正直どういう風に見られていたかは分からないですけど、常にチームが勝つために何ができるのかということをずっとやってきたつもりですし、これからもそれをやるつもりです。

――先ほど、まだプレーしたいとおっしゃっていましたが、自信は。

これは僕だけの問題ではなく、誰でも自信がないとプレーしないと思います。それだけです。

――(松井は)スロースターターという印象があるが、今年に限ってはそれは許されない。決意は。

まあ、そういう風に見られていたのかもしれませんが、自分の中でスロースターターと意識したことはないので、どういう状況であろうと、そこでベストを尽くしていいプレーをする、それだけです。

松井秀喜、タンパベイ・レイズと契約|2012MLBペナントレース
松井秀喜はどんな決断をすべきか?