ところで同じ今節のリーガ・エスパニョーラで非常に不可解な事件があったのですが、アスレティック・ビルバオ対サラゴサ戦で、後半途中出場したサラゴサのルイス・ガルシア選手のユニフォームだけにメイン・スポンサーのロゴが入っていなかったのです。キットマン(用具係)がプリントをし忘れたのか、はたまたルイス・ガルシア選手がかつてのカヌーテ選手のように個人的にメイン・スポンサーの企業形態に異を唱えるポリシーを持っているのか、何とも不思議な光景でした。どなたか、その理由が知っている方は是非教えて頂きたいと存じます。また、不可解ということではありませんが、私が観戦したエル・モリニョンの試合で、バックスタンド下の電光掲示式の広告看板が壊れていて、試合中大事なリーグ・スポンサーの広告が一切掲示されなかったのです。スペインらしいと言ってしまえばそれまでですが、めったにお目にかかれない珍事であることは間違いないでしょう。

なお、世界経済との関連で言えば、リーガ・エスパニョーラのユニフォーム・サプライヤーに中国勢のメーカーが進出していることが挙げられます。セヴィージャとエスパニョールのLi-Ning社とヴィジャレアルのXtip社等が該当メーカーですが、かつて日本経済が好調だった時期は、プレミアシップのブラックバーンとポーツマスにASICS社が、そしてセリエAのフィオレンティーナにMIZUNO社がユニフォームを提供しており、中国経済が台頭して久しい昨今の現状をリーガ・エスパニョーラに見ることが出来るということになります。

そんなこんなで、話題には事欠かないリーガ・エスパニョーラですが、明日は昼前からクラブ世界一決定戦の決勝をTV観戦し、午後からヒホンの隣町となるアヴィレスに出掛け、スペイン3部リーグ(実質4部)所属のレアル・アヴィレスのホーム・ゲームを観戦予定です。人口僅か8万人の小さな町ですが、2万人以上を収容する立派なスタジアムを持つ由緒あるクラブであります。

スペインはキリスト教国家ですから、今節を持って全てのリーグはクリスマス休暇に入り、年明けの8日に再開されますが、ここアストゥーリアスを代表する都市のヒホンやオビエドもクリスマスの飾り付けで賑わい、街中クリスマス一色です。

今年は、欧州に端を発した深刻な経済不況が世界全体を覆い、東日本大震災とタイの洪水に代表される天災も世界各地で起き、暗い話題の多い年でしたが、来年が皆様にとってどうか良き年となりますように。また、皆様が心温まる素敵なクリスマスを過ごされますよう遠くの空よりお祈り申し上げます。スペインより心を込めて、メリークリスマス!