サイバーエージェントの運営する仮想空間、アメーバピグが凄いことになっている。着実にユーザー数が伸びているのはいいが、最近は勝手に仮想キャバクラや風俗店を運営するユーザーまで現れた。
アメーバピグは2009年にスタートしたサービス。登録者は自分の分身となるアバターキャラを作り、他のユーザーとチャットしたりできるほか、アイテムを購入するなどの課金サービスもある。
キャバクラそっくりの店内、キャバ嬢の控え室まである
2011年8月時点で850万人が登録。着々とユーザー数を伸ばしていて、もはや1つの街といった感じなのだが、なんとピグ内でキャバクラや風俗店も運営されていることが分かった。
ユーザーが個人で勝手に運営しているもので、ピグ内のイベント検索で「キャバ」と入力すると複数ヒット。そのうちの一つに入ってみると、ソファと仕切りが綺麗に並ぶ、いかにもキャバクラといった部屋に移動した。キャバ嬢の控え室まであるといった凝りようだ。
こうした店内は、ユーザーが自分の部屋として割り当てられたスペースをアイテムでコーディネートしたり、増築したりして作ったものだ。相当の手間がかかっていると見られる。
まず、カウンター前のソファに座って順番待ち。暫くして、ボーイ役から「○○さま、ご指名はありますか?」と聞かれ、「フリーで」と回答。その後、キャバ嬢役がやってきて「こちらの席へどうぞ」とフロア内のソファに案内された。数分会話すると、ボーイ役が終わりの時間を告げにやってきて、システムまでキャバクラそっくりだった。
サイバーエージェント「不健全な内容なら警告、強制退会」
更に凄いのがソープランドで、通常のイベント検索では引っかからないものの、「大人の〜」といったワードでヒット。入店まで30人待ちと大人気のようだ。部屋にはビニールマットが幾つも置かれ、その脇にはティッシュ箱。風俗嬢役と客が「脱がしていい?」「お前みたいな床上手は初めてだ」などと、アダルトチャットを楽しんでいる。女性のアバターを使っているユーザーには、店主役が「面接希望ですか?泡姫急募です」と呼びかけていた。
サイバーエージェント広報によると、ピグ内に仮想通貨はあるものの他のユーザーに譲渡したりすることはできない。なので、こうした店を運営したり、そこで従業員役をやるのも「ごっこ遊び」に過ぎないのだが、
「利用規約には公序良俗に反する行為はしてはいけないと記載されています。隠語が使われたりしていて、今も現状を調査中なのですが、不健全な内容があれば、運営しているユーザーに警告し、応じなければ強制退会ということになります。この風俗店を経営しているユーザーにも警告することになると思います」
としている。
ITジャーナリストの井上トシユキさんは、
「ピグは箱庭みたいなもので、はまる人は凄いはまっちゃう、そのうち、その世界で目立ちたい、人気者になりたいと思うようになってキャバクラや風俗を運営しちゃうんでしょう。キャバ嬢やってみたいけど現実は40歳で出来ないから、ピグの世界でやってみたいっていう人もいるでしょうし、みんな見果てぬ夢をピグに託しているんですよ。アメーバは凄い、ある意味仮想世界として成長しているということですね」
と話している。
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