最近では女性だけでなく男性にも浸透しつつあるヨガ。だが、特徴的なポーズの数々を駆使する本格的なヨガは敷居が高いと感じている人も少なくないだろう。そんななか、“どこでもいつでもできる”という『指ヨガ』なるものが人気を集めている。

 その発案者は、本場インドのヨガ協会のインストラクター資格を持ち、TV・雑誌など幅広い分野でヨガ・インストラクターとして活躍する深堀真由美先生。深堀先生が提唱する『指ヨガ』のやり方は至ってシンプル。

 まず両手の指を広げ、手のひらの間で野球ボールを挟み込むような感覚で、指先の腹同士を合わせる(写真1)。そのまま指同士を強く押し合いながら、鼻からゆっくり息を吸って吐く。親指から順番に力を入れていき、ひとつの指に対し2呼吸。小指まで終わって1セット。朝昼晩3セットずつを目安に行なうというもの。たったこれだけだ。

 深堀先生によれば、その効果は「わずか5分でジョギング10分に相当する」のだとか。指先だけで、本当にそんな効果があるのか。

「本当ですよ。これは実際に病院で測定機器を使って調べたんです。ヨガでは指は全身につながる大切な『ゾーン』と考えられています。そこを刺激することで、全身の新陳代謝が刺激され、10分のジョギングと同じ効果を得られることがわかっているんです」(深堀先生)

 指先に力を入れるだけで大丈夫?

「指ヨガで意識すべき点は指先だけではありません。ヨガの基本は腹式呼吸。指ヨガもそこがおろそかになると効果は少なくなります。丹田(へその下奥)に意識を置いて、ゆっくり鼻から深呼吸をする。その動きに併せて指に力を入れていくんです。慣れないうちはきっちりとしたポーズをとることよりも、呼吸をしっかりしながら、指先にちゃんと力を入れていくことが重要ですよ」(深堀先生)

 腹式呼吸を意識することで、内臓に刺激を与え、夏バテや二日酔いの解消にも効果があるという。オフィスでも簡単にできる『指ヨガ』は、マッサージやジョギングをする暇もないほど忙しいビジネスマンにとってこそうってつけなのだ。

(取材/長友慎治、小山田裕哉、撮影/山形健司)


【基本知識】指とカラダの各部位との対応

■親指=顔、喉元 肌荒れ、顔のたるみ、むくみ、眼精疲労

■人差し指=胸、腕 二の腕の引き締め、疲労回復、二日酔い、疲れ目、肩こり、風邪、ぜんそく、食べすぎ、胃のもたれ

■中指=脳、背中、腹 腰痛、ストレス、イライラ、不眠、物忘れ、集中力アップ

■薬指=ウエスト ウエストの引き締め、便秘、下痢、ぼうこう炎

■小指=下半身 下半身のむくみ、膝痛、股関節痛、便秘、下痢、ぼうこう炎


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