湖北省武漢市の天河空港警察は4日未明、深セン(広東省)から到着した航空機に搭乗していた乗客1人を取り調べた結果、「乗務員が制止したにも関わらず、機内で携帯電話の電源を切らなかった」として、罰金1500元(約1万8300円)を科した。問題を起こした乗客は、仕事で航空機を常用している「エリート女性」だったという。中国新聞社などが報じた。

 同乗客は機内で、自分の携帯電話を使って動画を鑑賞していた。乗務員が電源を切るように求めたが「フライト・モードなので問題ない」、「このような状況で使うためのフライト・モードだ」などと主張。「仕事でいつも航空機を利用しているが、そのたびに制止される。我慢できない」などと言い張り、従おうとしなかった。

 携帯電話の「フライト・モード(オフ・モード)」は、電波の発信を止め、それ以外の機能は使えるようにする設定だ。中国では「フライト・モードならば航空機の機器への影響を極めて低く抑えられる理屈になるが、航空当局はまだ安全性を確認していない」として、航空機内で携帯電話は、電源を必ず切らねばならない規則だ。

 乗務員が女性に対して携帯電話の電源を切るよう再三求めたが従わないため、乗務している保安要員が女性から携帯電話を取り上げた。

 同機は午後11時ごろ、天河空港に到着した。連絡を受けた警察官が問題を起こした乗客を空港派出所に同行させ、取り調べた結果、「民用飛行機標準管理条例」にもとづき、1500元の罰金を科した。(編集担当:如月隼人)