中国の高速鉄道について日本側が「技術盗用」を指摘していることは、中国でもニュースとなっている。中国人ブロガー「Andy」さんは、「日本が高速鉄道をパクリだと言っている」というタイトルでブログを掲載。トウ小平の言葉を持ち出し、「パクリでも良い」と主張している。以下ブログの引用。

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 ここ数年、中国のネットなどでは「パクリ」という言葉をよく見かける。パクリ携帯とかパクリ文化とか。著作権を無視したり、よそのブランド名を買ってに使って利益を上げたり。そして最近は、日本が「中国の高速鉄道は新幹線のパクリだ」と言い始めた。はは、パクリ文化はついに海を越えたな。とはいえそれで非難されてしまっているわけだが。

 トウ小平はかつて、「白猫でも黒猫でも、鼠を取るのが良い猫だ」と言った。そう考えれば、パクリだって別にいいじゃないか。ブランドだって気にしないさ。自分たちのものをいろいろ試してみて、発展できたらそれで良いと思う。日本の新幹線は確かに素晴らしいが、それは過去の栄光に過ぎない。今の中国の高速鉄道技術は、新幹線を遥かに追い抜いているのだ。もし中国が日本の技術をパクっているとしたら、時速350キロという速さうぃ出せるはずがない。

 日本人は「中国はパクリ国家だ」と言って中国をけなし、高速鉄道は日本にしかないかのような言い方をする。日本人は無知だから、日本の新幹線が世界一だと思っているのだろう。(引用おわり)

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 「白猫でも黒猫でも…」という言葉は、合理的で実際的な政策を好んだトウ小平の言葉として有名だが、ブロガーはその言葉を曲解しているようでもある。とはいえ、海賊版のCDやDVD、偽ブランドの電化製品などが街中に溢れている中国では、「著作権」に対する意識が日本と根本的に異なっているのは事実。

 「パクリ新幹線」について中国国内では、「日本の技術をベースに中国が独自開発を行い、日本以上のスピードや性能を生んだ」と報道されているため、一般的な中国人が「パクリではない」と考えるのはある意味当然と言えるだろう。(編集担当:西山正)



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