今年4月から5月に掛けて、10都市14公演の全国ツアーで約3万人を動員した中川翔子。2006年7月にシングル「Brilliant Dream」を発売し、今年デビュー5周年イヤーに突入した彼女が、8月18日に通算12枚目のシングル「フライングヒューマノイド/千の言葉と二人の秘密」を発売。同作はオリコン週間ランキング初登場8位を記録し、サードシングル「空色デイズ」以来10作連続で同ランキングトップ10入りという快挙を達成した。

――今回は、シングル「フライングヒューマノイド/千の言葉と二人の秘密」と同時に、ライブDVD「中川翔子Prism Tour 2010」が発売となりましたが、ツアーを終えた感想は如何ですか?

中川翔子(以降、中川):もう本当に今、人生のど真ん中にコンサートがあるなって改めて感じるぐらい、毎日の全ての瞬間がコンサートに繋がるから。いっぱい助けてもらって、すごく楽しかったコンサートだったなって思います。今回はアニソンカヴァーが半分以上だったり、映像がアニメでいっぱい動いて連動したり、始まる前はちょっと「大丈夫かな?」って心配になっちゃうぐらい冒険だと思ったんですけど。みんなとのどんどん繋がる絆だったり、本当に「虹」というキーワードにぴったりの楽しいコンサートになりました。正直、武道館の後ちょっと落ち込んじゃってた時もあったんですけど、気持ちも真っ直ぐ前に向かって走れるようなコンサートになったと思います。

――初日から最終日まで、公演を重ねていく中での変化はありましたか?

中川:途中でこの部分を変えようとか、この曲を足してみよう、ということはありました。1回しかないコンサートって、初めてのコンサートと武道館だけだったんですけど、ツアーってみんなで作り上げていって今日があるという。ツアーも3度目ということで、全部の会場に参加してくれる人もいれば、初めて来た人もいて。映像でジュエルちゃんというキャラクターが踊ってくれてたのもあるけど、みんなのツアーへの意気込みというか、全員がマジで踊ってくれてるのが、ステージから見て圧巻でした。

全ての会場で「空色デイズ」の合唱が起きたことに感動したんですけど、強制ではなく、みんなが自分の意思でコンサートを“観に来た”じゃなくて“参加しに来た”という感じで。コンサートの時間だけじゃなくて、開演前にもコミュニケーションを取ってくれていて。コスプレしたり、ピンクを着てくれたり、応援の仕方だったり、もう文化になりつつある感じで。結婚する人もバンバン出てきていて、改めてすごいなって。連れて来られて、あまり知らない人も全部一気に真っ直ぐ同じ方向に向く、このみんなの貪欲さは何なんだろう?って思うぐらい一体感が生まれて。いつも本当にすごいなって思います。

――ステージ衣装もご自身でデザインされたんですよね?

中川:まず今までのコンサートと被ってないもので、ブロック毎に色のモチーフを決めて。絵をかなり描いてみたり、素材とかも選ばせてもらったり、いつも担当してもらってるスタイリストさんが作って下さるんですけど、そういうのをかなり汲み取って下さって。普段の私服とは全く違う、コンサートでしか着られないものってメチャクチャあるので、やりたいこともいっぱいあるし。それを更にコスプレしてくれるみんながいたり。どこにも写真も出てないハズなのに、もう初日に目視で覚えて、2日後にはもう着て来ている子とかを見たり。そういう行動力とテンションがすごく嬉しいし、天才達が集まってるんですよね。いつも衝撃を受けてます(笑)。

――毎回MCは、台本通りというよりは、押さえ切れない感情をまくしたてて話しているように見えるのですが。

中川:「これを言いなさい」って言われると、逆にグダグダになっちゃうから、もう何も考えてなくて。あまり考えずに行くのが1番だなって、3度目のツアーにして学びました(笑)。これまでCDのリリースだったり握手会だったり、武道館もですけど大事な日は晴れの予報でも絶対に雨が降ってたので。もう雨のツアーなんだろうなと思ってたら、今回の「Prism Tour」は虹がテーマなのに全部晴れで。「このまま晴れ記録達成か?」と思ったら、最後だけ雨が降ったので、いいオチだなと(笑)。「このまま幕張まで虹が続いてるんだな」って感じたので、そんな記念なMCにもなってるんじゃないかと(笑)。