特撮映画「大魔神」シリーズが44年ぶりにテレビドラマとして復活。テレビ東京系で「大魔神カノン」(金曜深夜1時23分〜1時53分、地域によって放送時間が異なる)として放送がスタートしている。主人公の巫崎(みさき)カノンを演じているのは、約1000人のオーディションを勝ち抜いた女優の里久鳴祐果(りくな ゆか)。プロモーションのため、livedoorのオフィスにやってきた彼女に、今回のドラマや、不思議な特技について話を聞いた。

――今回のドラマ「大魔神カノン」で44年ぶりに大魔神が復活する、ということなんですが、まず見どころをあげるとしたらどんなところでしょうか?

里久鳴祐果(以降、里久鳴):見どころは、やっぱりCGを沢山使っているのでCGを見てもらいたいっていうのと、カノンの成長物語が全てのベースになっているので、最初は結構暗めのカノンが、どんどん周りのみんなに励まされて明るくなって成長していく姿を見てもらいたいなと思いますね。「カノンちゃん頑張れ!」って一緒に応援してくれたら嬉しいな。

――CGがたっぷりに使われているという事で、里久鳴さんも何かに変身したりするのでしょうか?

里久鳴:カノンは人間なので変身することはないです。オンバケとよばれる妖怪たちは、普段は人間の格好なんですが、戦うときに変身します。そのアクションがあるときは、たくさんCGを使っています。カノンは、普通の人間なのでアクションもなくて、CGが使われるのは、大魔神が登場する最後の方です。

――毎回、大魔神を呼ぶんですか?

里久鳴:呼ばないです。全てを通してひとつの感じなので。言ってしまえば最後に起こせるかっていう。

――なかなか出てこないんですね?

里久鳴:そうですね、大魔神のファンの人は、「いつだよ」ってなるかもしれないです(笑)。最終的にはカノンがきちんと心から「いのりうた」を歌って、大魔神を起こさせるかっていうのが最終的なテーマになっています。でも色々あって、その大切な歌を歌えなくなっていて。

――なぜですか?

里久鳴:山形で、ずっとおばあちゃんに育てられた純粋な子で、人を信じなさい、人を思いやりなさいと育てられてきたんですが、上京したら東京の人はすごく冷たくて、雨の日にコンビニに行って傘を置いておいたら傘を取られちゃったりとか、ひどいことばかり起きて。

――ありますよね、ビニール傘とかが無くなっていること。

里久鳴:ありますね。おまけに当時付き合ってた彼氏に大事にしていた「いのりうた」を盗用されてしまいます。彼氏が歌をロック調に変えてCDデビューしちゃったんですよ。その歌は代々巫崎家に継がれるもの凄く大切な歌なのに、そういうことをされて。しかも、浮気までされて。もう散々な目にあって今心を閉ざしちゃって、歌を歌えない状況になってしまいました。でも、その歌を歌わないと大魔神は起きてくれない。最初はオンバケたちが、どうにかしてカノンに歌わせなくちゃって思っていたんですが、心を閉ざしてるから、まずは元気付けてあげないとという事で、みんながカノンに優しく接するようになり、それでどんどん心を開いていきます。

――なるほど。オンバケたちがカノンを助けていくうちにカノン自身が成長していく。

里久鳴:そうですね、カノン自身が成長して、今まで人を信じることを止めていたのに、人のために何かしてあげたいという気持ちに変わっていく、その成長物語ですね。