「パク・ハヌルビョルヘッニムボダサランスロウリ」

これは何かの呪文ではなく、ある韓国の少女の実名である。韓国では非常に珍しい長い名前を持つ彼女は、普段は略して「パク・ハウリ」として生活している。現在はフィリピンで留学生活を送っているそうなのだが、21日に韓国のCBSラジオ番組に出演し、自分の長い名前にまつわる様々なエピソードを紹介した。ノーカットニュースが伝えた。

長い名前がハウリさんに付けられることになった理由は、娘の誕生をとても喜んだ両親の思いからだという。娘が生まれたという知らせを受けた父親は、釜山から病院があるソウルに向かう途中に彼女につける名前を考えた。「美しい星(星:ビョル)、美しい空(空:ハヌル)や雲(雲:クルム)、そして娘(娘:ダル)はそれより(より:ボダ)もさらに愛らしい(愛らしい:サランスロウム)」と父親は表現し、これに母親が「お月様(ダル二ム)」を「お日様(ヘッ二ム)」に変えて戸籍に登録したのだという。

だが、この長い名前のお陰で、ハウリさんは苦労が絶えなかったそうだ。「同じ年の友達はみんな不思議に思ったし、みんなと違う名前が恥ずかしくて名札ははずして通学した」「友達の親が物珍しく見るので避けていた」と話す。

また、名前を記入する時も2行分使わなくてはならなかったり、インターネットの会員も登録することが難しく、銀行口座や携帯電話の加入も苦労したという。

この話を知った韓国のネチズンらは「子どもの名前は遊びじゃない」「親が後先を考えずに自己満足でやると子どもはコンプレックスを抱えることになる」と名前を付けた親に否定的な反応を示している。

だが、当事者のハウリさんは今後も改名せず、この名前を使い続けて行くという。苦労の絶えない長い名前に不便な点は多いが、名前が持つ意味がどれだけ素晴らしのか徐々に分かってきたからだそうだ。

フィリピンのマニラで大学を卒業した後は、韓国での就職を考えていると言うハウリさん。「面接官はびっくりするだろうが記憶されるのは間違いない」と言われている。

参照:名前がなんと17字…「名前が長くて恥ずかしかった」 - ノーカットニュース

(文:林由美)


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