20戦17勝3敗というキャリアで、12の一本勝ちを誇るクーネンは、サブミッション・ファイターという印象も強いが、「MMAはスリー・ディメンション。グラウンドだけが優れていても勝てない。私は全ての局面で成長している」と語る。

ただし、サイボーグの暴力的なまでの打撃にどこまで対抗できるか。寝技においては、サイボーグにも穴はあるが、実はクーネンもまた、ポジショニング的にいえばディフェンス面に課題を残しているのも事実。何よりも、精神的に浮き沈みが目立ち、リング・コンディションを予想するのが難しいという一面を持っている。

対するサイボーグの不安材料といえば、そのアグレッシブな姿勢故にディフェンスが疎かになり、意外とパンチを受ける点とスタミナ配分。特に寝技の展開が続くと、持ち味のパワー溢れる打撃に影響を及ぼす可能性もある。

スタンドの速攻劇ならサイボーグ、グラウンドの短期決戦ならクーネン。5R制も踏まえ、試合が長引くと、立ち、寝技どちらの局面でも勝負の行方は予想すら難しい試合になりそうだ。

■Strikeforce Miami主な対戦予定カード

<世界ウェルター級王座決定戦/5分5R>
ニック・ディアズ(米国)
マリウス・ザロムスキー(リトアニア)

<女子世界ライト選手権試合/5分5R>
クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)
マルース・クーネン(オランダ)

<ミドル級/5分3R>
メルビン・マヌーフ(オランダ)
ロビー・ローラー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ハーシャル・ウォーカー(米国)
グレッグ・ネギー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ボビー・ラシュリー(米国)
ウェズ・シムズ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイ・ヒエロン(米国)
ジョー・リッグス(米国)

<フェザー級/5分3R>
パブロ・アルフォンソ(米国)
マルコ・パフンピーニャ・ダマッタ(ブラジル)