ネットブック「EeePC」シリーズなどで有名なASUSが「dynabook」で知られる東芝のパソコン事業の買収に意欲を示していることが11月中旬に明らかになりましたが、ネットブック「Aspire One」やネットトップ「Aspire Revo」などで知られる世界シェア2位(2009年第3四半期)のAcerも日本のノートパソコンメーカーの買収に意欲を示していることが明らかになりました。

そして世界市場とは対照的に大きく苦戦している日本市場の攻略に向けて、薄型軽量ノートパソコンを投入する意向であるとされています。

詳細は以下から。
Acer considering new acquisition for PC business, maybe Japan-based vendor, says chairman

この記事によると、AcerのCEOであるJT Wang氏がパソコン事業を強化するためにメーカーの買収を検討しているそうです。

具体的なメーカー名こそは明らかにされていませんが、特に最先端のストレージ事業や家電製品事業といった、パソコン以外に基幹となる事業を持つ東芝をはじめとした日本メーカー数社などを中心に話し合いが行われているとのこと。

すでにAcerはGatewayやeMachinesといったメーカーの買収によって世界シェア2位にまで上りつめていますが、Wang氏は新たなメーカーの買収について、そのメーカーの持つ市場ないし技術を得ることに焦点を合わせたものになると述べています。

なお、2009年の第3四半期の日本市場におけるノートパソコンのシェアはNEC、富士通、東芝、Dell、ソニー、Acerの順番となっており、好調な世界市場とは対照的にAcerが苦戦を強いられていますが、日本の消費者が薄くて軽いノートパソコンを好むことを考慮して、今後は超薄型ノートパソコンをメインに投入していく予定であるそうです。

そしてAcerは現在、日本市場向けのマーケティングを韓国にある部署で行っていますが、将来的には日本にマーケティングの拠点を構えるであろうと見込まれています。

つまり今回Acerが買収を検討している背景には、Acerがシェアを拡大して日本市場を攻略するためには、日本のパソコンメーカーが持つ薄型・軽量化などの技術やシェアが必要であるという考えがあるようです。

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