――DVDには、バリエーション豊かなネタが収録されていますが、ネタ作りの方法は?

中山:こもります。大阪の吉本興業本社の会議室を借りて。だいたい、夜から朝にかけてが、集中できますね。単独ライブの一週間前とかは、せわしなくやっています。でも、いまは半分くらいアドリブでやってるんですよ。ひょっとしたら、次のDVDには入ってくるかも知れないですね。コントって、4分やったら4分で時間を切り取るじゃないですか。そうじゃなくて、リアルな時間軸で。例えば、眠たがっている男が眠るまでの時間をリアルにやるコントとか、怒っていない人が、友達とケンカになるまでの様子とか。時間の経過をリアルにやってみたいです。

――R−1でピン芸人の頂点に立ったわけですが、今後の目標は?

中山:僕の前の2年間は、なだぎ(武)さんが優勝していますし。もう2度と出ないか、出るんだったら一生出ようかなと思うんですよね。中途半端は良くないなと思っていまして。

――まだ、決めかねている?

中山:単独ライブを同じペースでやっているので、ネタは出来ているんですけど、まだR−1グランプリ用のネタは出来ていないですね。

――ライバルは?

中山:ネゴシックスですかね。同期で、大阪で一緒にラジオをやったりしていたんですが、彼の方が早く東京に行って。アイツは、僕とタイプが全く違うので、勝負のしようがないんですけどね。僕がどれだけネタを考えても、アイツが「おりゃー、ブー」って、屁をこくマネをしたほうが面白いときがあるので。そんなヤツには勝てないですよ。と思っていたら、今年は3回戦で落ちましたからね。その「荒さ」も魅力ですね。

――プライベートで会ったりしますか?

中山:大勢のときはありますけどね。結構、ガチでライバルだと僕は思っているので、二人でどこかに行ったりとかは無いですね。あ、いま、血が出てきました(突然、アゴから出血する中山)。ひげ剃りあとから。

――普通の人が、中山さんのように「面白く」なるには、どうすればいいと思いますか?

中山:僕、そんなに面白くないですけどね。未だに、お笑いファンですから。ジャルジャルが出てきたときに、狂喜乱舞してましたから。むっちゃ面白い子らが出てきたと思って、すぐにイベントに行きました。

――ジャルジャルさんとは、お話されたりするんですか?

中山:はい。後輩ですけど、仲良くさしてもらってます。僕も、普通やと思うので、ほんとに、時間をかけることやと思うんですよね。よく、「君はハガキ職人みたいや」と言われるのですが、いっぱい考えたり、時間をかけたら、時間をかけてない人より、いい結果が得られると思うんです。それが、R−1の優勝につながったと思います。僕が幸運だったのは、NSCの頃は、まだ実家が裕福やった時代なので、バイトしなくて良かったんですよ。20歳を過ぎてから、1回もバイトしてない。その時間をネタ作りに費やすことができました。学校は1回も休んだこと無いです。

――これから、DVDを見るファンの方にメッセージをお願いします。

中山:ネタ、VTR、トークと、いろいろありますが、全部いいコンディションでやりましたので、満足していただけると思います。このDVDが一定数売れないと、第2弾が出せないので、数少ない僕のファンの方は、すいませんが10枚ほど買っていただいて、下駄を履かせていただきたいと思います。これが出る前から、次を出すのが楽しみで仕方が無いんですよ。タイトルとかも考えながら、寝たりしています。「中山功太ネタ全集」という本も書きましたので、こちらもあわせてぜひ。

――最後にもう一度、「R−1ぐらんぷり2010」に出場しますか?

中山:うーん、ネタが出来たら出ます。ネタが出来なかったら、出ません。再来年も出ません。


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