日刊自動車新聞によると、三菱自動車が今夏に発売予定としている次世代型の電気自動車「i MiEV」の予約受注が、2010年3月期の販売枠いっぱいの1500台に達したとのことです。

当初、2009年夏からは企業・官公庁向けへの販売開始、2010年から一般向けへ販売、とされていましたが、予想外の反響の多さから一般向けへの販売を前倒し、2009年夏に一斉発売するとされていました。しかし発売予定はあくまでも「今夏」。まだ発売されていないのに完売とはまた威勢のいい話ですが、どういった事情なのでしょうか。

記者も実は昨年6月頭の段階で近所の三菱自動車ディーラーに「一台買いたいから予約したい!」とお願いしてあったのですが、その後なんの音沙汰もないまま「完売」という記事に接する羽目になり、驚いてディーラー・メーカー双方から話を聞いてみました。

ディーラー
「まだうちのほうにも受注開始などの話が全く届いていないんですよ。○○さん(記者)の意向については上に伝えてありますし常に把握していますが、ディーラー側には全く情報が降りてきていないんです」

メーカー広報
「先日の完売記事については、弊社から発表したものではなく憶測でしかありません。まだ正式に受注開始したわけではありませんので、もちろん完売したというわけでもありません」

話をまとめると、どうやら正式受注はまだ始まっていないが、それ以前に(ディーラーのような現場ではなく、「上流」で)内定した受注分だけでも相当数が集まってしまい「どうやら完売したようだ」という線まで台数が到達した、が、メーカーはまだ正式受注したわけではないのでメーカーから発表したものではない、というところのようです。

2009年に一般向けへも販売を開始する、という発表については、メーカー広報氏によると「現状2009年はフリート向け(企業向け)への販売を中心に考えているのは事実」とのこと。「ただし、『今年度分完売』というのは『正式発表ではない』から、『一般向けの販売分がある』というのも現状消えたわけではない」、「2010年以降は一般向けへの販売も潤沢な量を確保できるよう計画している。(裏を返せば、2009年は一般向けに回せる量があったとしても非常に少ない台数となる)」ともコメントしており、一般人が実用的な電気自動車を手にするにはまだもう少し時間が必要なようです。
 
 
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