新卒者の離職はもはや常識となっているかも知れませんが、新卒に限らず既卒中途入社者であっても、入ってすぐ辞めてしまったという例は少なくありません。どうしたものでしょう?

のっけから否定しますが、「早期退職を防ぐ絶対的方法は無い」と思っています。しかしそれゆえ早期離職防止(リテンション)は永遠の人事テーマであるとも言えます。企業側が対応できる部分と、対象者個人の性格や労働環境など、様々な要因が関わって来ますので、ここで考えるべきポイントは「企業としての対応」に絞られます。

決定的な施策は無いものの、あらゆる企業がリテンション向上を目指しているのは、早期離職が企業にとって損失だからです。採用コストの算出は難しいのですが、エージェントを使わずとも、平均100万程度はかかると考えられるのではないでしょうか。さらに総務的な費用負担、成果を出すまでの給与・・・と、人を採って、その人がリターンをもたらすまでというのは言ってみれば企業側の持ち出しになります。
可能であれば、出来得る手を様々に打ち、全方位で防止に努めることによって、早期退職によるロス防止に努めることは、管理部門、管理者の職責だと言えるでしょう。

具体的な例をお話します。
当社の顧客である、ある中小企業様です。過去3年間、新卒採用で全く早期離職が出ておりません。(結婚退職除く)そこで効果を発揮しているのが定期カウンセリングです。入社当初は新卒でもあるため、毎月カウンセリング(30分〜1時間以内)を行っていましたが、時間とともに隔月、3ヶ月おき・・・と離して行き、1年後には年一回に収めました。離職が一番起き易い入社3ヶ月未満に手厚く、慣れるとともに間隔を置くことで、「慣れ」とともに定着が高まることが実証されています。
決して大きい企業ではないので、正直上長のフォローは事実上ほとんど出来ず、「放し飼い」状態と社長自らおっしゃっておられます。


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